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『NME』読者であれば、「NMEが選ぶ、アルバム・オブ・ザ・イヤー2015」はもうご覧いただけたことだろう。しかし、楽曲についてはどうだろうか? 早速、『NME』の選ぶ、ベスト・トラック20曲のリストをご覧いただきたい。

20位 ストームジー “Know Me From”


ストームジーは、この魅力的でおちゃめで、クロスオーヴァーな楽曲の中で「(音楽ジャンルの)グライムが死んでいたら、俺はここにはいない」と歌う。やみつきになりそうなラップと、遊び心のあるウィットに富んだトーン、そして気だるく小気味良いリズムを持つメリディアン・ダンの“German Whip”が、このジャンルをクロスオーヴァーさせ、売れるジャンルとして復活させた。


19位 コールドプレイ “Adventure Of A Lifetime”


もし噂が本当なら、“Adventure Of A Lifetime”はクリス・マーティンとジェニファー・ローレンスとの情事を描いたものだということになる。だとすれば、私たちは、クリス・マーティンにこの曲を書かせてくれたグウィネス・パルトロウに感謝しなければならない。この曲は、今のコールドプレイの楽曲の中ではベストであり、楽観的で、活力と奇跡に満ち溢れている。


18位 フォールズ “Mountain At My Gates”


『ホワット・ウェント・ダウン』の中で2番目のシングル曲であるこの曲は、フォールズの気まぐれで変化に富んだ作風を完璧に体現している。2013年の壮大なサウンドのヘヴィー・ロック作『ホーリー・ファイア』のサウンドに、この曲では素晴らしいコーラスが乗せられている。複雑で哀愁漂う歌詞は、現代のマス・ロックには今までなかったものだ。


17位 アンノウン・モータル・オーケストラ “Can’t Keep Checking My Phone”


この曲のブレイク・ビートは、自らの名前を冠した2011年のデヴュー作を想起させる。しかし、楽しげで太めのベースラインと、激しいリズム・トラックの上で鳴らされるギターは、バンドの首謀者であるルバン・ネルソンが彼のベッドルームであるスタジオで馬力を上げたことがうかがえる。今年の最高に乗れる楽曲だ。


16位 ジェイミー・エックス・エックス “Loud Places”


ジェイミー・エックス・エックスによるアルバム『イン・カラー』はUKのクラブ・カルチャーへのオマージュとなっているが、この曲の感情的な面での核は、ジェイミーのバンド仲間であるロミーによって優雅かつ簡潔に歌われる、ゆっくりと燃えるような美しさによるものである。ゴスペルのようなコーラスのうねりが生み出す歓喜は、すべて過去の時制で鳴らされていて、幸福感に満ちた雰囲気を描き出しており、ザ・エックス・エックスが「Loud Places(うるさい場所)」にもっと頻繁に行くべきだということを証明している。


15位 シアー・マグ “Fan The Flames’”


この曲は、「リフ・オブ・ザ・イヤー」や「ロック・ヴォーカル・オブ・ザ・イヤー」と呼ぶにふさわしいだろう。シアーマグがチャートを席巻し、スタジアムでヘッドライナー公演を行うオルタナティブの世界において、この曲は彼らの“Back In Black”であり、“Sweet Child Of Mine”なのだ。彼らの魅力のカギはそのシンプルさにあるが、ヴォーカルを務めるティナ・ハラデイの非常に鋭い叫び声の裏にも多くのものが隠れているのは間違いない。とにかくイージーなサウンドだ。


14位 カニエ・ウェスト “All Day”


この曲からカニエ・ウェストにとって通算7作目となる次のアルバム『SWISH』の様子を垣間見ることができるが、このアルバムがメロウな作品になるとの予想を拭い去っている。ダークでヘヴィー、そしてスラングは少なく、この曲の矢継ぎ早でうぬぼれたリリックは、政治的でまともなカニエ・ウェストがまだまだ過激でやんちゃなのだと思い出させてくれる。奇妙で、落ち着きがなく、そして面白い、おなじみのカニエ・ウェストである。


13位 ジャックÜ “Where Are Ü Now”


ジャスティン・ビーバーの復活を爆発的なものにさせたこの曲は、元々ピアノを使った昔ながらのバラードであったが、それをスクリレックスとディプロがクラブを盛り上げる曲へと生まれ変わらせている。EDMジョークを交えた作風を取り入れるようになると、スクリレックスは、“抑制と感情”を武器として身につけた、ポップ界で最も力のあるプロデューサーの1人になった。この曲では、ジャスティン・ビーバーのヴォーカルをつなぎ合わせて、今年のベスト・トラックに仕立て上げているのだ。


12位 ザ・マッカビーズ “Marks To Prove It”


彼らの通算4作目のアルバム・タイトル曲は、白く泡立つ急流のような音で、まるでブレーキが効かなくなってしまったようだ。しかし、鋼のボールと、ディストーションのギター、少しゆっくりめの狂乱のドラムを混ぜ合わせていることを考えれば、すべてを制御し、エレファント&キャッスル出身の野郎どもの大騒ぎに秩序がもたらされたことが分かるだろう。


11位 テイラー・スウィフト “Bad Blood”


カーラ・デルヴィーニュやエリー・ゴールディングなど、スターたちが散りばめられたミュージック・ビデオは今やユーチューブで6億4千万回以上の再生数を獲得しているが、曲自体も素晴らしいということを忘れてはならない。皆が推測する通り、ケイティ・ペリーに対する同じ女性ポップ・シンガーとしてライバル心が見え隠れしているが、“Bad Blood”は手厳しい言葉とキャッチーさが均等に備わっている。


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