80位 ノーネーム『ルーム25』

80-Noname
「みんな、まだ女にはラップなんかできないとか思ってるんでしょ?」とシカゴ出身のノーネームはデビュー・アルバム『ルーム25』のオープニング・トラックで滑らかなピアノに乗せて歌い上げている。彼女のヴォーカルの腕前を疑う者がいるならば、ソウルで装飾されたラップによる火山のようなこの35分間が、その誤りを訂正してくれるだろう。見事なまでにクレヴァーなリリックや、煌びやかなプロダクションが詰め込まれた『ルーム25』は、まさに贅沢な1枚だ。

79位 オクタヴィアン『スペースマン』

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ロンドン出身のラッパーは2018年にリリースしたこのミックステープで、ハウスやヒップホップ、グライム、ドリルの要素をタイトな1枚に結集できることを証明し、最も興味深いアーティストの1人が到来したことを告げている。

78位 ゲッツ『ゲットー・ゴスペル(ザ・ニュー・テスタメント)』

78-Ghetts
過小評価されてきたグライムのヒーローは、自らのホームであるロンドンに捧げる、人種差別を攻撃する決して派手ではないアルバムと共に帰還し、今なお衰えていないその実力をファンに証明している。

77位 アイスエイジ『ビヨンドレス』

77-Iceage
スカンディナヴィアのパンクロッカーが、数年にわたるハイプともいえる自分たちへの評判にようやく応えることができた1年となった。暗く捻れている荒涼としたゴシック・ロックや、過去の若々しいパンク・スピリットは鳴りを潜め、恍惚としたサウンドとして昇華されている。“Catch It”のような楽曲はニック・ケイヴのアルバムに入っていても決して場違いなものではないし、スカイ・フェレイラが参加した“Pain Killer”は彼らの意外な一面を見せてくれている。

76位 グレタ・ヴァン・フリート『アンセム・オブ・ピースフル・アーミー』

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ミシガン出身の彼らがアメリカで最も期待されているロック・バンドであることにも合点がいく。彼らは身の毛のよだつようなデビュー・アルバムで、往年のレッド・ツェッペリンのファンを魅了しながらも、新たな若いファンも獲得するという不可能を見事にやってのけた。

75位 USガールズ『イン・ア・ポエム・アンリミテッド』

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トロントが誇るオルタナティヴ・ポップの使い手であるメグ・レミは、2018年を決定づけるような、頭を揺らすジャジーなプロテスト・アルバムを作り上げ、男性優位社会に牙を剥いている。

74位 ナイン・インチ・ネイルズ『バッド・ウィッチ』

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ナイン・インチ・ネイルズの多様な側面が詰まったEP3部作の締め括りとなる本作は、今は亡きトレント・レズナーの友人で恩師だったデヴィッド・ボウイの影を感じさせるものだ。フリー・ジャズや、突然変異するようなエレクトロニカに乗せて展開される、頭を揺らすインダストリアルのサウンドによる広大な天に昇るようなサウンドスケープは、常に改革を推し進めてきたバンドだからこそ生み出せるものだ。

73位 ザ・グッド、ザ・バッド・ アンド・ザ・クイーン『メリー・ランド』

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デーモン・アルバーンはイギリスとしてのアイデンティティを示すために、デビュー作のリリースからおよそ10年ぶりにバンドを招集している。ブレグジッドのためであることは言うまでもない。バンドや彼らの熟考を重ねた思想の復活に、これ以上ふさわしいタイミングはないだろう。

72位 ザ・ガーデン『ミラー・マイト・スティール・ユア・チャーム』

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際限なくパンクを探求してカルト的な人気を獲得したザ・ガーデンだが、双子のシアーズ兄弟は『ミラー・マイト・スティール・ユア・チャーム』でもなお、自分たちの哲学を貫きながら自由な発明を続けている。ラップ・ロックやパワーポップ、時にはその両方を挟み込み、規範を壊しながらあらゆる方向へ突き進んでいる。

71位 スーパーオーガニズム『スーパーオーガニズム』

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イースト・ロンドンにある7人の住む家でレコーディングされた、インターナショナル軍団によるデビュー作は、アニメのノイズや不安定なポップ・メロディ、そして若者たちの勢いをごった混ぜにしたような作品である。新世代のゴリラズの誕生か?

70位 ミューズ『シミュレーション・セオリー』

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宇宙時代のロカビリーから、EDMマシーンによる銃弾まで。ミューズは本作で、現実世界を離れて自分たちの思春期を詰め込んだ映画『トロン』のようなポップカルチャーの混合画を描いている。限度なくからかってみせる“Propaganda”だけでも聴く価値がある。自分がこのアルバムをどれだけ好きか、恥ずかしくなるだろう。

69位 マニック・ストリート・プリーチャーズ『レジスタンス・イズ・フュータイル』

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ロマンスや自由気ままな荘厳なポップネス、デジタル時代における2進法の雑音に立ち向かおうとするオールドスクールなスピリットに駆られたマニック・ストリート・プリーチャーズの13作目は、ライムント・フォン・シュティルフリートによって撮影されたラスト・サムライのジャケットに、これ以上ないほどに相応しいものだ。サムライと同じく、マニックスもまた、生き残りなのだ。

68位 ジェイペグマフィア『ヴェテラン』

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ボルティモア出身の28歳は、自身がアメリカの空軍に4年間いたことにちなんで名付けられたソロとしての通算4作目となる本作で、ジェントリフィケーション(地域の地価が上がって貧困層が排除されれること)がもたらす不安(“Williamsburg”)や疑わしいリベラリズム(“Libtard Anthem”)に言及しながら、針のように鋭い社会的なメッセージに乗せて母国の情勢を歌っている。

67位 レッツ・イート・グランマ『アイム・オール・イヤーズ』

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ノーウィッチ出身のデュオはこの2作目で、唯一無二のブランドなっている自らのスペースポップをさらにシャープにし、ダンスからプログレ、エレクトロニカへと次から次に飛び跳ねている。それも大抵、一曲の中で。

66位 ブリーダーズ『オール・ナーヴ』

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後世に影響を与えた『ラスト・スプラッシュ』のリリースから25年を経て、当時と同じラインナップによって作り上げられた本作は、ブリーダーズにとって数年来でのベストとも言えるアルバムだ。簡潔で緊張感の漂う、彼らのゾクゾクするようなソングライティングは、年月を経てもまったく衰えていないことを証明している。

65位 ケイシー・マスグレイヴス『ゴールデン・アワー』

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ケイシー・マスグレイヴスはディスコのビートやオクターヴを跨ぐヴォーカル、自分を取り巻く世界を淡々と語る世界観を取り入れてカントリー・ミュージックで思いっきり遊び、この最新作で文字通りの「ゴールデン・アワー」を享受している。“High Horse”や“Butterflies”といった無欠のバンガーを前に、誰が抗うことができると言うのだろう?

64位 コナン・モカシン『ジャズバスターズ』

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ニュージーランド出身のコナン・モカシンはドラマ仕立ての映像と共に彼ならではのエキセントリックさサウンドともに傑作を作り上げた。彼のユーモアは多くの人の胸に突き刺さるはずだ。

63位 コートニー・バーネット『テル・ミー・ハウ・ユー・リアリー・フィール』

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彼女の音楽はしばしば「スラッカー・ロック」と称されるが、オーストラリア出身のシンガーソングライターの歌詞には落ち着きなどほとんど見られない。そこに綴られているのは、次から次へと襲われるノイローゼや不安への反逆なのだ。

62位 リル・ピープ『カム・オーヴァー・ホエン・ユー・ソーバー Pt.2』

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リル・ピープ亡き後にリリースされたこのアルバムは、碑文に刻まれるに相応しい多岐にわたる彼の音楽へのアプローチが感じられる1枚だ。トラップのビートが聴こえたかと思えば、グランジのようなギターのリフも聴こえてくる。そしてそこに縫い付けられているのは、脆弱で正直なリリックなのだ。

61位 アガー・アガー『ザ・ドッグ&ザ・フューチャー』

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フランス出身のデュオによるデビュー・アルバムには、聴く者の頭を揺さぶり続けるような、シュールなシンセポップの旅路が広がっている。“Sorry About The Carpet”を聴いてもらえれば、私たちの言わんとしていることがお分かりになるはずだ。

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