05位 カサビアン (8/14 MOUNTAIN STAGE)


オープニングでザ・ビートルズの“Hey Jude”を流してシンガロングを巻き起こすという禁じ手を使いつつ、カウントダウンを経て1曲目に“Club Foot”を持ってくるという流れでライヴは始まった。サージ・ピッツォーノはこの曲の時点でステージ下へと降りていき、曲が終わると早々にファーのコートを脱いでみせる。近年のライヴでは定番となっている“Call”を経て、新作からの“Hippie Sunshine”が披露されるが、フロントマンとしてすっかり板についてきたことを実感する。“Underdog”でもステージ下へと降りていき、“Days Are Forgotten”では“Still D.R.E”のイントロを引用してみせる。その後は“Shoot the Runner”、“Empire”といったキャリアを彩ってきた楽曲やカルヴィン・ハリスとの“Release the Pressure”が披露されていくが、最後はもちろん“L.S.F. (Lost Souls Forever)”と“Fire”で、何があっても自らのアティテュードでバンドを続けてきた、しぶとさが逞しさとしてパフォーマンスの随所に表れていた。

04位 FKAツイッグス (8/14 SONIC STAGE)


近年の作品で追求し続けてきたコンセプトをそのまま具現化したような舞台芸術だった。ベッドの上で妖艶に歌い上げる“Meta Angel”からライヴは始まり、“Figure 8”ではそのベッドの上で何人ものダンサーと入り乱れてみせる。“Drums of Death”では椅子を使った両脚を広げるダンスが披露され、ステージを覆っていた幕が切って落とされると、インタールードが始まり、箱からダンサーが登場して、ショウが本格化していく。FKAツイッグスはその間に黒の衣装に着替え、“Hard”や“Lights On”、“Honda”といった楽曲を披露していき、“Papi Bones”ではレゲエの高揚感も追加されていく。ライヴの流れが変わったのはインタールードを経てからの“Eusexua”で、静かに始まったこの曲あたりからライヴはハイライトへと向かっていく。“Love Crimes”では宙吊りブランコに自ら乗り、“Techno Ballet”ではポールダンスを披露して、ゴールドの衣装で披露されることになった“Two Weeks”まで、そのステージは思想に裏打ちされた快楽に満ちていた。

03位 ジャミロクワイ (8/16 MOUNTAIN STAGE)


エレクトロなイントロにストリングスの音色が入ってきて“(Don’t) Give Hate a Chance”からライヴは始まったのだが、ジェイ・ケイは緑と黄色のジャージにハットという出で立ちだ。“Little L”を挟んで、「初めて日本に来たのは1993年だった」と紹介されたのは“Emergency on Planet Earth”で、そこからは“Space Cowboy”に“Alright”とキャリアを彩ってきた楽曲が披露されていく。しかし、バンド陣のスキルはさすがのもので、どの曲も自在にイントロやアウトロを拡張しながら披露されていく。「新作を完成させた」という言葉から始まったのは新曲“Disco Stays the Same”で、レーザーと共に極彩色の世界が描かれる。電飾の羽根をつけた“Travelling Without Moving”を皮切りに“Canned Heat”、“Cosmic Girl”とライヴはハイライトに向かったのだが、ジェイ・ケイのステップに終始上がっていた歓声を含め、改めて実感したのはジャミロクワイのキャラクターとしての浸透度で、最後の“Virtual Insanity”はそれを象徴していた。

02位 ザ・ストロークス (8/14 MARINE STAGE)


最新作に収録の“Lonely in the Future”をフルで演奏するのは世界で初めてというサプライズで、そのステージは幕を開けることになった。ただ、それ以外の飛び道具は必要ないというのが今のザ・ストロークスだ。最新作からは“Going Shopping”や“Dine N’Dash”も披露されたが、それ以外は“Hard to Explain”や“Juicebox”、“Someday”といった時の試練を耐え抜いた楽曲が美しいプロポーションで鳴らされていく。一方、曲間のジュリアン・カサブランカスは比較的饒舌で、“Take It or Leave It”を挟んで、“Life Is Simple in the Moonlight”の前には「新しいイントロで昔の曲をやるよ」と語り、“Threat of Joy”が終わったところでは照れくさそうに日本語で「日本は文化的に進んでいると思います」と賛辞を寄せる。アンコールを含め、終盤に向けては新たなクラシックである『ザ・ニュー・アブノーマル』の曲が重点的に披露されることになったが、再び自信を得たからこそ、肩の力の抜けたザ・ストロークスの姿がそこにはあった。

01位 デヴィッド・バーン (8/15 MOUNTAIN STAGE)


物語を語る語り手としての在り方、辿るべき豊かなキャリア、それを伝える演劇性と多様性、躍動感を与えるダンス/バレエ的要素、そして決定的な楽曲。すべてのピースが揃ったステージだった。ライヴは“Everybody Laughs”のユーモアから始まり、日本で撮影した写真を紹介した後にLSDの少女の話からデヴィッド・バーンのキャリアに重ねられていく。そこからはトーキング・ヘッズの楽曲が次々と披露されていく。“This Must Be the Place (Naive Melody)”が終わったところでは「最もパンクなことは愛と思いやりを持つことだ」というジョン・キャメロン・ミッチェルの言葉が紹介されて、最新作からの“What Is the Reason for It?”に入っていく。“Psycho Killer”にはイントロだけで大きな歓声が上がり、“Life During Wartime”は2026年の文脈で披露されていく。人への愛を唱えた“Everybody’s Coming to My House”を経て、“Burning Down the House”でライヴは締めくくられたが、ステージを降りるデヴィッド・バーンの顔は笑顔だった。

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