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ビリー・ブラッグはグラストンベリー・フェスティバルのヘッドライナーを務めたストームジーのパフォーマンス映像を使った「白人至上主義の動画」を自分のウェブサイトに投稿したとしてモリッシーを批判している。

モリッシーはここ数年にわたって政治についての発言がたびたび物議を醸していることで知られている。モリッシーは先月、ブレグジット党の党首であるナイジェル・ファラージであれば「言うまでもなく、いい首相になるはず」と語っているほか、極右政党のフォー・ブリテンで党首を務めるアン・マリー・ウォーターズについて、UKの左派と右派をまとめることのできる唯一の人物だと語っている。また、モリッシーは「ザ・トゥナイト・ショウ・スターリング・ジミー・ファロン」にフォー・ブリテンのバッジを着けて出演したことでも批判を浴びている。

ビリー・ブラッグは今回、先月グラストンベリー・フェスティバルのヘッドライナーを務めたザ・キラーズのブランドン・フラワーズがモリッシーについて「キング」だと語ったことを受け、モリッシーについて、同フェスティバルでヘッドライナーを務めたストームジーが「白人文化」を薄めるためにブッキングされたと主張する動画を自身のウェブサイトに投稿したとして彼を批判している。

ビリー・ブラッグは現地時間7月7日にフェイスブックへの投稿で次のように述べている。「先週の日曜日、グラストンベリー・フェスティバルでヘッドライナーを務めたストームジーのステージを多くのイギリス・メディアが歴史的だと称賛していたなか、モリッシーは『ストームジーにとって青空しかない……モリッシーにとっては絞首刑のようだ』というコメントと共に、白人至上主義の動画を彼のウェブサイトに投稿したんだ」

ビリー・ブラッグは現在は削除されているストームジーのパフォーマンス映像を使用した当該の9分間の動画について、「UKの権威が白人文化を犠牲にして多文化主義をプロモーションするためにストームジーを使っている」と主張する内容になっていると説明している。

ビリー・ブラッグは当該の動画が投稿されたYouTubeのチャンネルについて、他にも多くの物議を醸すような動画が投稿されているとして、「同性愛嫌悪や人種差別、女性蔑視」を助長するような、「有色人種の左翼の女性たち」を標的にした動画が投稿されているチャンネルだと指摘している。

「まず僕の頭によぎったのは、オンラインで公開された日にそれを見つけて再投稿できるなんて、モリッシーはどんなウェブサイトを見ているのだろう? という考えだった」とビリー・ブラッグは述べている。

ビリー・ブラッグは続けて、モリッシーについて「キングだ」と語ったザ・キラーズのブランドン・フラワーズのコメントに言及して、ブランドン・フラワーズについてモリッシーがフォー・ブリテンへの支持を表明することが「及ぼす悪影響を本当に理解しているのか」と疑問を投げかけている。

「(ドナルド・トランプ米大統領を批判する)“Land of the Free”という力強いザ・キラーズの楽曲を書き上げたフラワーズは、彼がその歌詞の中で批判しているような移民に対する障壁をフォー・ブリテンが築こうとしているということを理解しているのだろうか?」

ビリー・ブラッグは続けて、モリッシーが『ガーディアン』紙に対して自身に「嫌がらせをしている」と批判していることについて、「『全員が僕に不名誉を押し付けようとしている』と喚いている」と彼を批判した上で次のように続けている。

「『エンタテイナーと呼ばれる者として、どうやら僕には人権がない』とする最近のモリッシーの主張は、右翼たちがよく示すような反応の一つだという点で、より一層厄介な立場に彼を追いやっている」

「特定の個人が特定の発言をすることを許されていないというのは幻想だよ。少なくとも、そういったことが言われるのはその人たちが攻撃的な発言をした時がほとんどだからね。彼らの主張を注意深く観察してもらえれば、彼らが自分たちが攻撃されているという事実に対して文句を言っているに過ぎないということに気づいてもらえるはずだよ」

ビリー・ブラッグは次のように続けている。「困ったことに、モリッシーは自分がフォー・ブリテンを支持していることに寄せられている批判に対して、それが引き起こしてしまった混乱を謝罪するのではなく、それを倍増させるような意志を示すことで、アウトサイダーのチャンピオンとしての彼のペルソナに傷がつくような偏屈な考えに固執してしまっているんだ。かつては残酷で不公平な世の中の犠牲になった者たちに慰めを与えてくれていたモリッシーも、今や校門の前で待ち構えるいじめっ子の仲間入りをしてしまったんだ」

「活動家の一人として、僕はモリッシーの変わりように愕然としているけど、ザ・スミスの一人のファンとしては胸が張り裂けそうな気持ちだよ」

ビリー・ブラッグの投稿の全文はこちらから。

https://www.facebook.com/billybraggofficial/posts/10156047846402471

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