6. Bigmouth Strikes Again


ジャンヌ・ダルクと彼女の溶けたウォークマンが登場する『クイーン・イズ・デッド』のリード・シングル

マイク・ジョイス:「なんて素晴らしいタイトルなんだ。モリッシーの傑作の1つだね。この曲で、なぜ彼がジャーナリストたちを興奮させたのか分かるだろう。叙情的な内容に注目してほしい。同じような曲は作れないよ」

ジョニー・マー:「ライヴで演奏するには最高の曲さ。あたかも俺の憧れの初期のザ・ローリング・ストーンズの音に到達したかのようだ。このようなシングルは他にないね。俺らの風変わりさが出てる良い例だよ」

7. The Boy With The Thorn In His Side


モリッシーが詩的に、囁くように青春時代の愛について歌ったスミスの名曲の一つ

ジョニー・マー:「この曲をレコーディングした時はうれしかったよ。マンチェスターの16トラックを録音できる小さなデモ・スタジオでレコーディングしたんだ。素晴らしい曲を録音するのに、さまざまなテクノロジーなんて必要ないって分かった。大事なのは、曲とその曲に対する気持ちなんだ」

スティーヴン・ストリート:「この曲のモリッシーのヨーデル調の歌い方は最高さ、美しいよ。すべてが彼なんだ。ロンドンでさらに手を加え、シングル・ヴァージョンはまた感じが違うんだ。アルバム・ヴァージョンでは、さらにギターが加えられている。シングル・ヴァージョンはオリジナルのミックスなんだ。序奏部分にマリンバも少し加わってるよ」

8. Vicar In A Tutu


異性の服を身にまとう牧師について歌う更なるミュージックホール・ソング

ジョニー・マー:「それまで俺たちは数多くの大曲を作り出してきた。だから、少しおざなりな曲をいくつか作ってもいいんじゃないかと思ったんだ。これは俺のお気に入りの曲ではないけど、愉快な曲さ。ふざけた世界を変えようとしてたことに変化を起こしたんだ」

アンディ・ルーク:「1つのアルバムに2つのウンパッパというリズム音があるんだ! 他の人間がこの曲を演奏したら、舞台裏で笑われるだろうね。でも、俺たちは最高の音を作り出した。デュラン・デュランがこのような曲を演奏しているのを想像できないだろう?」

スティーヴン・ストリート:「この曲はアルバムに深みを出しているんだ。漫画キャラクターの曲だ。モリッシーのユーモアが表現されてるよ」

9. There Is A Light That Never Goes Out


2階建てバスにぺっちゃんこにされるというアイデアを、ひどくロマンチックに見せるザ・スミスの傑作

ジョニー・マー:「イントロは、マーヴィン・ゲイの“Hitch Hike”をカヴァーしたザ・ローリング・ストーンズ(アルバム『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』収録)から盗んだんだ。ちょっとした複雑な仲間内のジョークだよ。作曲とレコーディングは溢れ出てきた。たった数回しか演奏してないね。誰も特に言うことがないんだ。そういったことをした後は心の静けさがある。かなり特別なものを作ったって僕らは分かっていたんだ」

マイク・ジョイス:「この曲をレコーディングした時、きれいな曲だと思った。でも、とても完璧で、しばらく浸っていた感じだった。テンポといい、サウンドといい、ミドル・エイト部分といい、最高さ」

スティーヴン・ストリート:「とても感情的で、見事な演奏だよ。ジョニーによる最高のアレンジさ。彼はモリッシーが曲を作り出せることを本当に分かっていた。だから、ジョニーは全力を尽くしたんだ。それまで、彼はキーボードを使うことに慎重だった。でも、僕たちは何か違うものにしたかった。彼は弦楽器をいろいろ試して、そしてチェロのラインやフルートを試した。すると少しドライな音でパッとしないサウンドになったんだ。そこで、ジョニーは流れを出すためにディレイをかけたんだ。その結果、壮大なものとなったよ」

10. Some Girls Are Bigger Than Others


ニヤつかせるためだけに作られたぞんざいなフィナーレ

アンディ・ルーク:「この曲は最高の雰囲気を醸し出していると思う。徐々に消えていくイントロは“Hand In Glove”に少し似てると思うんだ」

スティーヴン・ストリート:「この曲は、ふと浮かんでできた曲の一つだけど、最初はそこまでおもしろいとは感じなかったんだ。でも、音が遠くで鳴って、そして近くで鳴ってというようなサウンドにしようというアイデアがあってね。アンビエント的に距離のある形で鳴らしたかったんだ。ミックスでそれをやったら、みんな気に入ってくれた。だからこの曲が残ったんだよ。ウェットな音で始まって、フェイド・アウトして、そして今度はドライな音で戻ってくるんだ」

モリッシー:「“Some Girls ……”は人の体のラインを評価するという、つまらなくて馬鹿げたことを、ただこき下ろしているんだ」

ジョニー・マー:「この曲は今でも家でギターで演奏する唯一のギターパートだよ。家では昔の曲を演奏しないんだけど、もしギターを試し弾きするなら、これを演奏するだろうね」

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