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ヒプノシス・ソング・ファンドの創設者でCEOのマーク・マキュリアディスはバックカタログを購入するアーティストの選び方について文化的重要性がキーとなっていると語っている。

投資会社のヒプノシス・ソング・ファンドはここ数ヶ月で一連の楽曲のバックカタログを購入しており、リンジー・バッキンガム、ブロンディ、ジミー・アイオヴィンなどの権利を購入したほか、ニール・ヤングの楽曲はその50%の権利が1億5000万ドル(約156億円)で購入されたと見られている。

『ミュージック・ウィーク』に対してマーク・マキュリアディスは10億ドルに及ぶ投資でバックカタログを購入するのにどうやって行ってきたかについて説明している。

「10億ドル以上の投資を行いながら私たちは57000曲しか所有していません。しかし、そのうちの10000曲はトップ10ヒットとなった曲で、約3000曲が1位を獲得した曲です。ユニバーサルやワーナー、ソニーと比較すると非常に小さなカタログです。けれど、このカタログは成功した楽曲の割合が非常に高く、成功を収めていない曲はそんなにありません」と彼は説明している。

カタログの購入基準について彼は次のように説明している。「私にとっての基準は予測可能で信頼できる収入ではありません。文化的重要性なのです。私が購入しているものはどれも実績のある成功を収めた楽曲ですが、文化的にも重要なのです」

「ユーリズミックスの“Sweet Dreams (Are Made Of This)”、“Uptown Funk”などのマーク・ロンソンの楽曲、レディー・ガガ、リンジー・バッキンガムやフリートウッド・マック、スティーヴ・ウィンウッド、ナイル・ロジャースやシックやバーナード・エドワーズは文化的に重要なアーティストで、世界が歌えるビッグな曲を作っていますが、それに加えて人々に重要な楽曲なのです」

ヒプノシス・ソングス・ファンドは楽曲の権利によるオンエア収入で定期収入を生んでいることで知られている。

シャキーラも最近楽曲の権利を売却しており、“Hips Don’t Lie”、“She Wolf”、“Whenever, Wherever”など145曲の権利を売却している。

「ソングライターであることはシンガーやアーティストであるのと同等かそれ以上の達成だと私は考えています」とシャキーラはコメントしている。

「歌い始めるずっと前の8歳の時から世界を理解するために書き物をしていました。それぞれの曲は書いた当時の自分の反映ですが、一度曲が世に出れば、自分だけでなく評価してくれた人のものにもなるのです。ソングライティングが他人とコミュニケーションをとれる特権を与えてくれたこと、自分よりも大きなものの一部になれることには恐縮しています」

「ヒプノシスが私のカタログの素晴らしいホームになることは分かっています。マークが率いるこの会社とパートナーになれて嬉しいです。彼はアーティストやその創作物に価値を置き、続く楽曲の寿命を非常に気にするソングライターにとっての協力者なのです」

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