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ディープ・パープルのフロントマンであるイアン・ギランは若手のアーティストが自身と同じくらい長続きする秘訣として、特定のヒーローを持たずに自分たちを貫くことだと助言を送っている。

ディープ・パープルは現地時間5月23日に行われた今年のアイヴァー・ノヴェロ賞の授賞式でインターナショナル・アチーヴメント賞を授賞しており、イアン・ギランは授賞式のレッド・カーペットで『NME』のインタヴューに応じている。

若手のバンドの音楽で聴いているものはあるかという質問に対してイアン・ギランは次のように答えている。「そういうコメントはしないようにしているんだ。いい意味でそうしているんだけどね。というのも、僕は子供の頃にフランク・シナトラやビング・クロスビー、アンディ・ウィリアムス、ディーン・マーティンといった人たちの音楽を聴かないようにしていたんだ。今でこそ彼らが素晴らしいアーティストだっていうことを知っているけど、若い時というのは、目の前を片付けておく必要があるわけでね。自分の空間を確保するために、そういう精神面での破壊行為が必要なんだよ」

「今の僕はそういう立場にあると思っている。一歩引いて見る必要があると思っていてね、若手にコメントはしたくないんだ。僕の叔父はジャズ・ピアニストだったんだけど、僕らが『イン・ロック』を書いていた時に、『何も聴こえないよ。楽器の音が聴こえない』って叔父が怒鳴りながら部屋から出てきたことがあってね。僕は嬉しくなって、『やったぞ』って思ったんだ。上の世代の、とても尊敬した人を苛立たせることができたわけだからね。そういうわけで、コメントをすべきではないと思っているんだ」

イアン・ギランは次のように続けている。「僕にできる唯一のアドバイスは、可能な限り幅広いものを取り入れるということだね。ブラック・サバスやレッド・ツェッペリン、ディープ・パープルのような初期のロックだけを吸収したようなロック・バンドは長続きしないと思うんだ。僕らはベートーヴェンやショパンから、ジミ・ヘンドリックス、ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディランまで、あらゆるものを取り入れていたからね」

「そうすれば、残りの人生にいい影響をもたらしてくれると思うよ」

イアン・ギランのインタヴューはこちらから。

一方、ディープ・パープルは先日、元会計士がバンドから220万ポンド(約3億2000万円)を詐取した罪で懲役6年4ヶ月の刑となったと報じられている。

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