プリンスは未発表音源によるアルバム『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』より“17 Days”の音源が公開されている。
『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』は9曲を収録した35分の作品で、1983年に自宅スタジオでカセットにレコーディングされたプリンスによる未発表のピアノ弾き語り音源が収録される。
音源には1984年までリリースされなかった“17 Days”や“Purple Rain”、ジョニ・ミッチェルの“A Case Of You”のカヴァー、『サイン・オブ・ザ・タイムス』がリリースされるまで陽の目を見なかった“Strange Relationship”などが収録されている。
“17 Days”の音源はこちらから。
また、プリンス遺産管理団体で音源管理を担当するマイケル・ハウは今回インタヴューに答えて、アルバム『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』について語っている。
本作『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』が死後のアルバムとして最初にリリースされる理由について彼は次のように語っている。「まず、プリンスの別の面を知ることが出来るパフォーマンスだから。この時代はプリンスがピアノを弾くことをほとんどの人が知らなかった。彼のピアノを聴いたり、プレイしているところを見たりする機会はほとんどなかったので、このアルバムはとても新鮮だし、新しい発見をしたような気持ちになるだろう。次に、プリンスが亡くなる直前のツアーはピアノ&マイクロフォン・ツアーだった。だからそのツアーを見た人たちはこのアルバムがまるでそのツアーが継続しているような、そのツアーの続きを聞いているように感じるだろうと思ったのさ」
アルバムがこの9曲になった理由については次のように明かしている。「このアルバムは私たちが発見したテープそのものなんだ。あのテープをそのままリリースすることが重要だと思ったんだ。何も加えず、何も削除しない当時のテープを、そのままアルバムとしてリリースするべきだと思ったんだよ。同じ日に別の曲を録音した可能性もあるけれど、今のところは見つかっていないんだ」
このテープを発見した時の様子については次のように語っている。「そう、カセットに入っていたんだ。この音源のブートレグは過去にも出回っていて、私もそれを聴いたことがあるんだが、どれもサウンドのクオリティは低かった。パフォーマンスに関しては申し分がなく、感動的だったので、アーカイヴィストになってすぐにこのマスターテープがどこかにないかと探していたんだ。そしてラッキーにもマスター・カセットを発見することができた。彼が直接吹き込んだカセットが、だよ。そのカセットには彼の直筆で「Side 2」と書いてあった。つまりそれはカセットのB面で、聴いてみると“Cold Coffee & Cocaine”と“Why the Butterflies”が録音されていた。それで私たちはそれがマスター・テープだということを確信したんだ」
彼は次のように続けている。「カセット・テープはマスターとしては一番理想から遠い素材だ。でも当然私たちに選択肢はなかった。ただ、35年前の、ケースにも入っていないカセットだったことを思うと、テープの状態はかなり良かった。それをバーニー・グランドマンがバランスを調整して、可能な限り高品質のサウンドにしてくれたんだ」
「素晴らしい仕事をしてくれたと思うよ。彼は長年に亘ってプリンスの仕事をしていて、彼の信頼が厚かった。だから彼以外のエンジニアに頼むことはありえなかったよ。彼にはとても感謝している」
なお、『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』はCD通常盤とデラックス・エディションがリリースされるが、通常盤の国内盤には当時のエンジニアだったドン・バッツのライナーノーツの日本語訳が、デラックス・エディションの国内盤には英文ライナーノーツ(ドン・バッツ、リサ・コールマン、ジル・ジョーンズ)の日本語訳が付属する。
デラックス・エディションの開封映像はこちらから。
リリースの詳細は以下の通り。
プリンス
アルバム・タイトル:ピアノ&ア・マイクロフォン 1983
9月21日発売
通常盤:
WPCR-18037
フォーマット:CD、デジタル配信
¥2,400+税(CD)
デラックス・エディション:
WPZR-30796~97
フォーマット:CD+LP(輸入盤国内仕様、完全生産限定盤)
¥5,000+税
1. 17 デイズ
2, パープル・レイン
3. ア・ケイス・オブ・ユー
4. メアリー・ドント・ユー・ウィープ
5. ストレンジ・リレーションシップ
6. インターナショナル・ラヴァー
7. ウエンズデイ
8. コールド・コーヒー&コケイン
9. ホワイ・ザ・バタフライズ
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