ジェイムス・ブレイクは、現地時間7月1日にカリフォルニア州オレンジ・カウンティで開催されたパフォーミング・アーツ医学協会のシンポジウムにゲストとして登壇して、メンタルヘルスの問題や自殺願望との闘いについて語っている。
パフォーミング・アーツ医学協会はミュージシャンやダンサー、俳優らの健康管理の向上を目的とした組織となっている。米『ビルボード』誌の報道によれば、ジェイムス・ブレイクは今回パネル・ディスカッションに登壇して、過去の鬱や不安との闘いについて語っている。
ジェイムス・ブレイクは、2010年発表のEP『CMYK』や2011年発表のデビュー・アルバムをリリースした20代前半の頃について語っている。「まだ自分が半分しか形成されていない頃に、基本的に普通の人生を取り上げられることになったんだ」と彼は語っている。ジェイムス・ブレイクはツアーで訪れる場所には短期間した滞在しないために交流は「上辺だけ」のものになり、「いいこと」しか話されないために、「いかに自分が不安を抱えているかや鬱に感じているかについては大抵は話題にならない」と続けている。
ジェイムス・ブレイクはまた、不規則な食生活が自身に与えた影響についても語っている。「食生活や健康状態の悪化からくる化学的不均衡は、自分にとって鬱やその後の自殺願望に至る非常に大きな要因になってたんだ」
「(食事に対して)過敏症を引き起こしてしまって、鬱に毎日苦しめられることになったんだよ。特定の物しか食べられなくなってね。無気力な状態が一日中続くようになってしまったんだ」
ジェイムス・ブレイクは続けて、EMDR療法(眼球運動を用いた心理療法)を試したことで心が安定するようになったと明かして、不健康な行動を助長しかねない人々とは関係を切るようにしたと語っている。「正直に言うと、多くの人たちに自分の前から消えるよう告げることで、カタルシスを得ることになったんだ」
「それから、『ノー』と言うことについてもね。繰り返されるツアーにも『ノー』と言ったよ。お金がいくらあったところでこのことを解決するには十分じゃないからね」
ジェイムス・ブレイクは自身の経験を打ち明ける理由について、自分たちが「臨界点」に達したためだとしている。「僕らの世代は、他の多くの世代のミュージシャンたちが薬物や行き過ぎたものに頼り、彼ら自身を破壊していく光景を見てきた世代だからさ。また、ここ最近は何人もの著名なミュージシャンたちが自らの命を絶っているわけでね。思うに、このことについて議論することで汚名を取り除く責任があると思うんだ」
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