スマッシング・パンプキンズの元ベーシストのダーシー・レッキーはフロントマンのビリー・コーガンについて「ちっとも歌えやしない」と語る一方で、バンドがかつてのレーベルと法廷闘争中であることも明らかになっている。
スマッシング・パンプキンズは、ビリー・コーガン、ギタリストのジェイムス・イハ、ドラマーのジミー・チェンバレン 、そして長年のコラボレーターであるジェフ・シュローダーという布陣で再結成している。一方、オリジナルのベーシストであるダーシー・レッキーは参加しておらず、両者の確執が続いている。
今回、「オルタナティヴ・ネイション」のインタヴューで、ダーシー・レッキーは再びビリー・コーガンの人格を批判し、ファンや仲間のミュージシャンに思いを訴えている。
「ビリーは昔、私やジェイムスにしょっちゅう不平をぶつけてきたの。自分は凄く醜いのに、私たちの方は凄く充実していると彼は思っていたからね」とダーシー・レッキーは語っている。「彼はこんな感じだった。『君たち二人ったら、この惑星の残りの人々の90パーセントよりイケてる見た目をしているよね! 君にはこれも、あれも備わってる! 僕の人生は惨めだっていうのに! ああ、まったく!』ってね。何度も何度も繰り返してきたの! 彼は自分を醜いと思っているから、自分の周りは美しい人で固めているというわけなの」
「彼はちっとも歌えやしないし、彼もそれを分かってるのよ。だから、バンドの他のメンバーに埋め合わせるため完璧に演奏させようとするの。彼の歌はひどくても構わないんだけど、もし演奏を間違えたりしたら、一大事なわけ。とても危険なことになるわ」
続けて彼女は、ビリー・コーガンは裏では「ファンがとにかく大嫌い」だとも語っている。
「彼はライヴでみんなに恥をかかせたり、観客に悪態をつくのが本当に大好きなの」と彼女は続けている。「彼は実際のところ観客もそれを望んでいるはずだと私に言ってきたわ。彼はいつもオーディエンスに叫んだり、悪態をついていたけど、それを観客も望んでいると本当に思っていたの。私は『冗談でしょ?』って感じだったけど、彼は『いや、本気だけど?』って感じだった。どうして何千何百と人がいる前で恥をかかされたいと思ったり、自分の好きなアイドルにけなされたいと思う人がいるかしら? どうしてそんなことを望むの?」
「それが生き甲斐の人も中にはいるけど、ほとんどの人はそうじゃないわけでしょ。マゾヒストと呼ばれる連中くらいよ」
しかし、ビリー・コーガンは先日、再結成を応援してくれたファンに向けてインスタグラムで感謝の思いを伝えている。
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今回の一件について、ビリー・コーガンは、ダーシー・レッキーについて「バンドとの共演やデモ・セッションへの参加、それから少なくとも、面と向かって会う機会を設けることをバンドから何度も持ちかけ」てきたとする声明を発表している。
さらに、ビリー・コーガンは、過去の作品の権利をめぐってかつてのレコード・レーベルと法廷闘争中だと明かしている。
最初の解散前のラスト・アルバム『マシーナ/ザ・マシーンズ・オブ・ゴッド』の18周年を迎えて、ビリー・コーガンは次のように綴っている。「たくさんの若いファンがこの作品を見つけて、共感してくれているのが嬉しいんだ。しばしば誤解されたり、見逃されてきたけど、時が経って復活した感じだよね。リイシュー(パート1と2を合わせてボーナス・トラックも加えるよ)がいつ出るのかっていう疑問に答えると、後継レーベル(どういうことかって言うと、彼らは『ギッシュ』から『マシーナ』までのカタログを元々のEMIから買って、所有権をちょっと持っているだけで、まして該当作品をプロモートする現在・将来の計画なんてないんだよね)との法廷闘争が続いているんだ。興味深いことにね…」
「そんなわけで、僕は出資者を集めてカタログを購入すると申し出たんだけど、拒絶されただけだったんだ。というのも『価値がありすぎて売れない』からだって」
先日、バンドは2018年のツアーを発表しており、それに際して名作『サイアミーズ・ドリーム』のアルバム・ジャケットをオリジナルのモデルで再現している。また、バンドはリック・ルービンのプロデュースによる再結成アルバムの最終段階に入っていることも明らかになっている。
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