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U2のボノが新たなインタヴューの中でポール・マッカートニーから聞いたソングライティングの秘訣などについて明らかにしている。

U2は12月1日に通算14作目となるニュー・アルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』をリリースしている。

米『ローリング・ストーン』誌でヤン・ウェナーによるインタヴューを受けたボノは、ポール・マッカートニーがジョージ・ガーシュインから音楽を学んだと語ったことが、自身のソングライティングの姿勢にも影響を及ぼしたことを語っている。

U2の音楽がよりストリーミング向けなものになっていると思うか訊かれて、ボノは次のように応じている。「そうだね。とても、とても興味深いことなんだけどさ。僕たちは現在50年代に戻っているわけだよ。アルバムよりも曲単体に焦点が置かれている時代にね。U2としてアルバムを作るなら、僕たちはどうやって生き残っていけばいいのか? それは、より良い曲を作ることだね。そして、できることなら、ソングライティングを見つめ直す必要があるってことを受け入れる謙虚さを持つことだよね」

彼は次のように続けている。「それは、ミュージカル『スパイダーマン:ターン・オフ・ザ・ダーク』にエッジと一緒に取り組むことにした一つの理由でもあるんだ。ミュージカルに足を踏み入れることで、ソングライティングのロジャース・アンド・ハマースタイン的な側面を身につけるっていうね。アメリカン・ソングブックの多くは、数々のミュージカルに由来しているわけだしさ。いわゆる体系的なソングライティングと呼ばれたりするものを、僕たちは身につけようとしたんだ」

ボノはさらにポール・マッカートニーからソングライティングの秘訣を教わったというエピソードを明かしている。「ポール・マッカートニーに訊いたんだ。『ビートルズの楽曲における素晴らしいコードはみんな、どうやって思いついたものなんですか?』ってね。そしたら、彼はこう言ったんだ。『ああ、それはね、僕たちはロックンロール・バンドだったけど、いい仕事を得るために結婚式なんかもやる必要があったんだ。 上流階級の結婚式とかね。だから、ガーシュウィンとかそういうものを学ぶ必要があったんだよ』それで、僕は『へえ、それは知りませんでした』って答えたんだけど、ポールはこう言ってたよ。『そうなんだよ。実入りのいいライヴをやらなきゃならなかったからね』ってね。この話を聞いて『そうか!』と思ったんだ。『自分とエッジへの備忘録。ミュージカル劇に取り組んでみよう。そのことを検討してみよう』ってね」

「『ソングス・オブ・イノセンス』の制作途中のことだったと思う。僕たちは本気で、ソングライティングについて今までと違う考え方をするようになったんだ。もっとフォーマルなものをやろうってね。だから、今回の新しい音楽は、街角とかで聴くようなメロディーになっているんだ。メロディーが良ければ、壁越しでも聴けるものになるわけだしさ」

U2の新作『ソングス・オブ・エクスペリエンス』は全米アルバム・チャートで初登場1位を獲得し、新記録を樹立している。

U2は最新作が全米1位を獲得したことで、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代の作品がすべて全米1位を獲得しており、これは同チャート史上、グループとして初という快挙となっている。

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