Andy Ford/NME

Photo: Andy Ford/NME

アイアン・メイデンのフロントマンであるブルース・ディッキンソンは、彼のかかった癌の怖さについて語り、原因が性感染によるHPVウイルスの可能性があったことを明らかにしている。

ブルース・ディッキンソンは舌の裏側で癌細胞が成長していると診断され、7週間に亘る化学療法を受けていたが、今年の5月に完治を告げられた。彼は癌と診断される直前まで、ニュー・アルバム『魂の書~ザ・ブック・オブ・ソウルズ~』のレコーディングをしていたという。

シリウスXMのラジオ・インタヴューで、ブルース・ディッキンソンは最初に腫瘍を見つけた時のことを語っている。

「舌にゴルフボール大のものがあったんだ。そしたら、もう一つ大きなイチゴか小さなクルミぐらいの腫瘍が首の右側のリンパ節に見つかってね。ちょっと妙な感じがしたんだよ」

彼は続けている。「みんな、マイケル・ダグラスの冗談を言ってくるんだけどさ。彼はオーラル・セックスをして、『よし、直さないとな』ぐらいの感じだったと思うんだ。でも、ある種深刻だったわけだよね。本当に多くの人にこういう危険性ってあると思うんだよ」

「みんなに知っといてほしいんだ。腫れ物があって、40歳以上だったら、抗生物質が効くだろうなんて決めつけないで、病院に行って、正式に検査してもらったほうがいい。重要なことなんだ」

ブルース・ディッキンソンはラジオ番組「Opie Radio」のジム・ノートンにもこう語っている。「実際のところ、みんなHPVウイルスのことをよく分かっていないんだ。他意はまったくないんだけど、レズビアンの人たちがこのウイルスを持ってる可能性は男性と同じくらいだと思う人も多いかもしれない。でも、実際には女性が感染する確率は男性よりも25パーセント低いんだ。男性に感染しやすいみたいなんだよ」

「HPVウイルスには150種類くらいの型があるけど、あまり知られていないよね。我々の80パーセントはこのウイルスに晒されていて、逃げようもないんだ。そして感染したりウイルスが消えたりということを繰り返す。でも、どういうわけか、はっきりした理由は分からないらしいけど、このウイルスはとりわけ40歳以上の人には長いこと居座るみたいだな」

「そして癌を発症させるわずかな遺伝情報を残していくんだ」

さらにブルース・ディッキンソンは、自身の経験から得たことについて、次のように語っている。「俺の時間を浪費するようなやつらのために、時間を割くのはやめたよ。誰だって、人生に与えられた時間は限られてるんだから、もし俺が自分の時間を浪費したければ、自分でやる。治療の最後の数週間は、痛みを緩和するためにモルヒネを打たれることだってあった。情けなかったな」

「数え切れないほどの人々が、毎日この病気と闘ってる。それでも橋から飛び降りる人はそこまで多くないんだから、驚いてるよ」

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