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元ニュー・オーダーのベーシストであるピーター・フックはいまだに「負の感情」があるとして、現行のニュー・オーダーについて「ひどいカヴァー・ヴァージョン」と評している。
ピーター・フックはジョイ・ディヴィジョンの結成メンバーであり、バンドはフロントマンのイアン・カーティスの死を受けて、ニュー・オーダーへと移行している。ピーター・フックは印税をめぐる対立も含めて、バンド・メンバーとの確執から2007年に脱退している。
ピーター・フックは『i』紙のインタヴューで彼に代わってトム・チャップマンがベーシストを務めている現行のニュー・オーダーについて「あれはニュー・オーダーじゃないと思う」と語っている。
「そういうサウンドになってないんだよ。最近もオンラインで演奏を観たけど、ベースラインの音量を下げているんだ。それで、ひどいニュー・オーダーの曲のカヴァーみたいなものを演奏しているんだよ」
ピーター・フックは次のように続けている。「いまだに負の感情が続いているんだ」
ピーター・フックの要素を減らしていることは自身への当てつけだと思うかと訊かれた彼は次のように答えている。「だって、そのほうが曲がよくなると思うかい?」
ピーター・フックはニュー・オーダーについてオンラインでファンからメッセージを受け取ることがあると語っている。「『ベースが聴こえないんですよ』と言ってくるんだ。明らかに誰かにうぬぼれがあるんだろうな。でも、自分としては遙か先にいるからね」
ピーター・フックはジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーが合わせて2025年にロックの殿堂入りの候補となったことについて公の場で発言していない他のメンバーについても批判している。
「どちらのバンドのファンにとっても侮辱だと思うよ」とピーター・フックは語り、殿堂入りを果たした暁には自分は式典に出席することを明らかにしている。「言っておくと、俺は出席するよ。でも、一人だけになってしまうかもしれないけどね」
ピーター・フックは続けて冗談を飛ばしている。「連中はボクシングのリングと3組のグローブを買ってくるんじゃないかな。そのまま総合格闘技に突入だよ」
ピーター・フックは1980年に23歳で自殺したイアン・カーティスの死についても振り返っている。
「ちゃんと悲しむことができなかったんだ」とピーター・フックは語っている。「もっと悲しむことができていたらと思う。若かったから目を向けないことを許してしまう自分たちがいたんだ」
亡くなったことにどう対処したかと訊かれたピーター・フックは次のように答えている。「文字通り、グループとして集まって、パブに座っていた。それで過去を消すかのようにニュー・オーダーに身を投じたんだ」
「元カノの写真を捨てるようなものだ。『一切何もなかったんだ』ってね」
ニュー・オーダーとピーター・フックは印税を巡る論争が勃発して、2015年に訴訟となったが、2017年に最終的に合意に達している。
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