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クイーンのギタリストであるブライアン・メイは初期の頃は観客がすべての歌詞を歌うことに「苛立っていた」と語っている。

『トータル・ギター』誌のインタヴューでブライアン・メイは当初は思いつくまでに時間をかけた歌詞を観客には聴いてもらいたかったと語っている。

彼は次のように説明している。「というのも『みんな。聴いてくれ。懸命に取り組んだんだ。何が何でも聴いてほしい』と思っていたんだ。でも、観客というのは止まらないんだよ」

ブライアン・メイはすべての歌詞を歌われることになったライヴを振り返り、当時はそうしたことはあまりなかったと語っている。

「ある夜、どの歌詞も観客が歌ってくれたライヴがあったんだけど、当時はなかったことだった。レッド・ツェッペリンのライヴに行っても、“Communication Breakdown”なんかを歌った記憶なんてないからね。レッド・ツェッペリンが演奏して、それを観客は聴いていた。頭を振りながら聴いていた。だから、自分たちのコンサートについても『なんで歌わずに聴いてもらえないんだろう?』と思っていたんだ」

ブライアン・メイは1970年代後半にイングランドのミッドランズにあるビングリー・ホールで“We Will Rock You”を演奏した時に、フレディ・マーキュリーにパフォーマンスの「エネルギー」になってくれるから、観客が歌うのを後押しするべきだと伝えたという。

「とにかくビングリー・ホールでやった夜、ステージを降りた時に驚きながらお互いを見つめることになったんだ。観客の歌がものすごかったんだよ。僕はフレディに『おそらく、これに反対するよりも後押ししたほうがいいんじゃないかな。これだけのエネルギーが生まれているんだから利用すべきなんじゃないか』と言ったんだ」

「それで、これは面白いことだから、実験してみるべきだと一致したんだよ」

クイーンはライヴの裏側を追った50週にわたるYouTubeのシリーズ動画『クイーン:ザ・グレイテスト・ライヴ』が公開されている。

これは2021年3月から50週にわたって公開されたミニドキュメンタリー『クイーン:ザ・グレイテスト』に続くものとなっている。今回は「50年に及ぶクイーンのキャリアから、貴重な蔵出しライヴ映像や、最新パフォーマンス、舞台裏を明かすインタビュー等が公開される」という。

これは『クイーン:ザ・グレイテスト』を初め、『クイーン:ロック・ザ・ワールド』、『クイーン:ビハインド・ザ・ラプソディ』、『クイーン:デイズ・オブ・アワー・ライヴス』、『クイーン・オン・ファイアー:ライヴ・アット・ザ・ボウル』、『クイーン:ライヴ・アット・ウェンブリー ’86』を手掛けたサイモン・ラプトンがまとめたものとなっている。

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