スティングはウクライナへの支持を表明するために1985年発表の“Russians”を披露している。
元々、冷戦期にリリースされた“Russians”は核戦争で世界が破壊される前にアメリカ合衆国とソビエト連邦の両方に共通の人道的なものを見出してほしいと願う内容となっている。
今回、ロシアによるウクライナ侵攻を経て、この曲の内容は再び現在進行系のものとなっていて、スティングはポーランドとの国境にある倉庫に医薬品や人道的支援を送る運動「ヘルプ・ウクライナ」のために“Russians”を披露する動画を投稿している。
「この曲は書かれてから長い間、ほとんど演奏されたことがありませんでした。というのも、この曲の内容がもう一度現在形のものになるとは思っていなかったのです」とスティングはパフォーマンスに先立って語っている。「しかし、平和的で脅威ではない隣国を侵略するという残虐で間違った選択を一人の人物がしたために、この曲はもう一度、共通の人道的なものを願う声となったのです」
「残忍な専制政治と戦う勇敢なウクライナ人のために、そして逮捕や投獄の危機にさらされながらも暴挙に抗議するロシア人のために、私たちは子どもたちを愛しています。戦争を止めてください」
パフォーマンス映像はこちらから。
動画のキャプションには支援物資を送る場所や援助方法など、「ヘルプ・ウクライナ」の詳細が記されている。
ウクライナはロシアのプーチン大統領が2月24日に侵攻したことを受けて、ロシアとの国交を断絶して戒厳令を発令している。
ロシアは今回の行動についてウクライナの侵略ではなく、「特別軍事作戦」だと主張しているが、世界中から多くの非難を呼んでいる。
フォールズのヤニス・フィリッパケス、ブリング・ミー・ザ・ホライズンのオリヴァー・サイクス、フランツ・フェルディナンドのアレックス・カプラノスらはロシアによるウクライナ侵攻についてソーシャル・メディアで反応を示している。
先日、エルトン・ジョンはウクライナが現在体験している「悪夢」について「心を痛め」ていると述べている。
「今回の紛争が起きたことに心を痛め、愕然としており、こんな悪夢を生きるべきでないウクライナの人々と共に私たちの心はあります」とエルトン・ジョンは続けている。「こんな悲惨な時もウクライナで起きている暴力と苦しみが終わることを願っており、命を救うサービスや人道的支援が必要としている人々に届くようになればと思います」
人口4400万人のウクライナはロシアとEUの両方に隣接しており、ロシアはNATOやEUといったヨーロッパの制度を受け入れようとするウクライナの動きに長い間抵抗してきた。プーチンは30カ国からなるNATOに加盟しないこと、ウクライナが非軍事化して中立国になることを保証するよう要求している。
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