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R.E.M.のピーター・バックはバンドの関係者にお気に入りのギターを盗まれたものの、フィンランドの暴走族のおかげで戻ってきたことを振り返っている。

R.E.M.を初めとしたキャリアを通してリッケンバッカーがトレードマークとなっているピーター・バックは自身のお気に入りのギターに関する逸話を『デイリー・エクスプレス』紙で語っている。

新刊『リッケンバッカー・ギターズ:アウト・オブ・ザ・フライング・パン・イントゥ・ザ・ファイアーグロ』の刊行に先立って行われた新たなインタヴューで、ピーター・バックは数々のアルバムで使ってきたリッケンバッカー・ジェットグロが2008年のフィンランド公演で関係者に盗まれたと語っている。

「内部の犯行だったから怒り狂ったよ」とピーター・バックは述べ、盗んだ人物は返却にあたって100万ドルを要求してきたと説明している。

地元の暴走族の力を借りてギターを取り戻したことについてピーター・バックは次のように語っている。「弁護士も動いていたんだけど、荒くれ者がバイクに乗って行ってくれて、窃盗に関連していると思われる人物に『何か知っている奴がいるな。俺たちが暴いてやる』と言ってくれたんだ」

ピーター・バックは次のように続けている。「それで、自分たちもギターを盗んだバカに『ギターを“見つけた”ことにしてくれれば、いい人のままで10000ユーロを手にすることができる。でも、まだ迫るなら、恐喝であり、懲役30年になるぞ』と説明したんだ」

「それで10000ユーロを受け取ったんだよ」とピーター・バックは振り返っている。「ギターが取り戻せるまで数日間、リッケンバッカーに申し訳なく思っていたから、演奏せずにはいられなかったね。『どっかの悪党が1週間もこれを持っていたんだ』と思っていたから」

2008年にギターが戻った時、ピーター・バックは窃盗と返却の本当の経緯について明かしていなかった。当時、ピーター・バックは「匿名の人物」によって返却されたとして「戻ってきて素晴らしいよ」と語っていた。

R.E.M.のマネージャーであるバーティス・ダウンは次のように続けている。「きっと見つかるはずだと思っていましたので、多くの人の努力のおかげでピーター・バックの手元に戻ってきたことは嬉しかったです。感謝していますし、こういうことになってとても喜んでいます」

先日、マイケル・スタイプはR.E.M.の再結成をめぐる議論に終止符を打ち、10年前の解散は今後も続くものだと述べている。

ラジオ局「WNYC」でヴェルヴェット・アンダーグラウンドのトリビュート・アルバムについて語ったマイケル・スタイプはR.E.M.の再結成の可能性について報じた2019年の米『ローリング・ストーン』誌の記事について「せいぜい希望的観測」だと述べている。

「決して再結成はしないよ。多くのバンドにとってはもう一度やる動機になるのかもしれないけど、解散する時にそれは悪趣味な金儲けになると決心したんだ。そんなものは必要としていないし、32年間の栄光があることに満足しているんだよ」

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