SHAMIL TANNA/NME

Photo: SHAMIL TANNA/NME

ケンドリック・ラマーは、彼が行った過去のコメントが炎上し、大きく取り上げられたのに嫌気がさしたのかもしれない? 警察が昨夏ミズーリ州のファーガソンでマイケル・ブラウンを殺害したことが市民の不安を大きく掻き立てたことに関して尋ねられて、ケンドリック・ラマーは米『ビルボード』誌に「彼に起こったようなことは、絶対に起こってはいけないことだよ。絶対にね。だけど、もし俺たちが自分自身を尊敬しなければ、どうやって彼らに尊敬してもらうんだい?」と語ったこの件だ。

この発言は、ネット上のコメンテーター達の間であっという間に激しい抗議に変わり炎上したーこの中にはアジーリア・バンクスも含まれており、彼女は「黒人男性の発言の中で、今までで一番最悪」だと語った。しかし、ケンドリック・ラマーは彼が政治のことについて話さない理由はそれが原因ではないという。「そんなの関係ないよ」とこの時、初めて眉間にしわを寄せた。「俺の人生はもう決まっているんだ。俺が今やっていることは、全部神様が一度リハーサルを行っているんだ、俺は謝罪なんてしないよ。俺が言ったことには全部意味がある。これでおしまい。気に触ったヤツもそうだってわかっているんだ。もしそうでなければ、明らかにそんな経験もしていないから、だから気にならないんだ」

ケンドリック・ラマーのコメントへの批判の中で顕著なのは、ケンドリック・ラマーは富裕層やクリスチャンの「内面の変化」が必要だと主張しているが、アメリカに根付いてしまっている人種についてのシステムは無視しているというものだ。それじゃあ、例えば警察機構を再編成するのはどうか? それとも銃規制法? それとも制度で人種差別を罰するのか? カニエのニューアルバム“New Slaves”を後ろで流す? 誰も現在、国を席巻している議論の波にケンドリックの力を借りたくないのだろうか?

「何に力を貸すかによるよ」とケンドリックは語り、政治一般に関してあまり良い見解を持っていないようだ(「高い地位にいるやつらは大体悪党さ」とも敢えてコメントしている)。「多くの人々は、力を貸すことはそこに出て行って、話したり、抗議したりすることだと言う。個人的には都市の中にいて、もっと基礎固めをしたい。俺は、講演よりももっと実行に移したほうがいいと思う。俺たちにはもっと少年拘置所が必要だし、ボーイクラブやガールクラブ、それに公園も必要なんだ。こうした子供たちに会う必要もある」

ケンドリック・ラマーは、その言葉と同じく、そういった場所での振る舞いも素晴らしい。彼はカリフォルニアの州議会上院議員からコンプトンでのチャリティ的な仕事を認められ、賞を授与されている。ステイタスを得た彼は、チンピラたちが集う地域でビデオ撮影を行い、アルバム先行のシングルとなった“King Kunta”を歌っている。ギャングスタ・ラップ初期の頃、ラッパーたちが商品を売り歩いていた最近閉店したリサイクル店の不用品交換所の屋根の上にのぼって、彼は説教を説いてみせる。

「帰省が報道されたのは初めてだな」と少しそれを誇りに思いながらケンドリック・ラマーは語っている。「でも、俺が帰る時はいつでもこんな感じなんだ。俺は決して『俺がリッチだから仲間はみんな俺を嫌ってる』なんてラップするタイプじゃないからね。なぜならそんな風に嫌われてるなんて感じたこともないわけで、いつも地元は理解があるんだ」

2015年にケンドリック・ラマーを取り囲む異常なまでの変化の前では、常に謙虚でいることは大変なことだろう。ケンドリック・ラマーが引き返す道はもうないのかもしれない。しかし、結局あなたにはチンピラから仲間を抜け出させることなんてできないのだから。

ビルボードライブでの注目公演

ブランドン・コールマン

4月9日(土)ビルボードライブ東京
OPEN 17:00/START 18:00、OPEN 20:00/START 21:00
TICKET:サービス7000円、カジュアル5500円

4月11日(月)ビルボードライブ大阪
OPEN 17:30/START 18:30、OPEN 20:30/START 21:30
TICKET:サービス6900円、カジュアル5900円
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9901&shop=1
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9902&shop=2

BJ・ザ・シカゴ・キッド

6月11日(土)ビルボードライブ大阪
OPEN 15:30/START 16:30、OPEN 18:30/START 19:30
TICKET:サービス8900円、カジュアル7900円

6月13日(月)ビルボードライブ東京
OPEN 17:30/START 19:00、OPEN 20:45/START 21:30
TICKET:サービス8800円、カジュアル7300円

http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=detail1&event=9900&shop=2
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9898&shop=1

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