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偉大な音楽家がこの世を去る時、数は極めて少ないものの良い側面もある。いなくなってしまった彼らを思い出すかのように、我々は彼らの記録を掘り起こし、彼らがなぜこうも偉大な存在になったのかを再発見することになる。12月25日のクリスマスに享年53歳で息を引き取ったジョージ・マイケルも例外ではない。

我々はすでに、彼がひそかにチャリティー活動に従事していた事実に喜び、彼の長大なバックカタログを再訪して涙を流した方もいるかもしれない。ジョージ・マイケルを偲ぶなかで、我々が御紹介したいのは、80年代に放送されていた音楽トーク番組『エイト・デイズ・ア・ウィーク』に出演していたジョージ・マイケルの古い映像だ

ブリット・ポップ、そしてインディ音楽が本当に豊かだったと言えるこの時代に、ワム!のリリースした”Wake Me Up You Go-Go”は初週にもかかわらず、全英シングル・チャートを破竹の勢いで駆け上っていた。一方で、ザ・スミスも”Heaven Knows I’m Miserable Now”をリリースしたばかりだった。ジョージ・マイケルが出演したのは1984年5月25日に放送された『エイト・デイズ・ア・ウィーク』では、「見事なまでに多様」とでも言える出演者らがエヴリシング・バット・ザ・ガールズのデビュー作『エデン』や、今や遠い記憶の片隅に追いやられてしまったブレイクダンスをテーマにした映画『ブレイキン』について語り合っている。

しかし、次の話題が、マーク・ジョンソンが中心になって執筆したジョイ・ディヴィジョンに関する書籍『アン・アイディール・フォー・リヴィング』だったことで、番組は興味深い方向へと向かうことになる。モリッシーが「ジョイ・ディヴィジョンはそこまで意識してたバンドってわけでもなかったんだけど、今は彼らの良さがわかるよ」と、いかにもモリッシー風にバンドを賞賛する傍らで、ジョージ・マイケルのジョイ・ディヴィジョンのファンであるという驚くべき告白に他の出演者らは面食らうことになる。

「うん、彼らが好きだよ」とジョージ・マイケルは語る。元NMEライターのポール・モーレーが執筆した部分が「あまりにも仰々しい箇所が多い」として『アン・アイディール・フォー・リヴィング』を最後まで読んでいないことも認めている。

「実は本当にジョイ・ディヴィジョンが好きだったんだ。特にセカンド・アルバムの『クローサー』がね」と彼は続けている。「『クローサー』のB面が僕の一番好きなアルバムのうちの一つなんだ。ただただ美しい」

映像はこちらから(※ジョージ・マイケルがジョイ・ディヴィジョンについて語るのは19分12秒あたりから)。

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