ザ・キラーズのブランドン・フラワーズは「体系的な人種差別」を撲滅するにはアメリカは「変わらなければならない」と語っている。
ザ・キラーズは昨年、反ドナルド・トランプ大統領を掲げた“Land of The Free”をリリースしており、ジョージ・フロイドの死を受けてブラック・ライヴス・マター運動の広がりが起こって、同曲の歌詞を変更している。ブランドン・フラワーズは音楽に政治を取り込んだことについて『NME』に語っている。
“Land of The Free”に対する当初の反応についてブランドン・フラワーズは語っている。「勇気あるアメリカのラジオ局はあの曲をかけてくれたよ。誰かがああいう曲を書いてくれるのを待っていたんだ。カニエ・ウェストか誰かが書いてくれるのをね。みんな、ドナルド・トランプ大統領が当選したことでアートの革命が起こると言っていた。素晴らしいアートが生まれるとね。でも、あったのは沈黙だった。僕には聞こえなかったよ。反省やそれに対する解答をほとんど聞かなかった。それで、ようやくレコーディングすることにしたんだ」
彼は次のように続けている。「こんなものは聴きたくない、音楽に政治を入れるなと思うすごく保守的なファンもいたんだと思う。でも、それで自分たちのライヴやバンドが傷つくことはなかったんだ」
ザ・キラーズは今年6月にジョージ・フロイドの死を受けて“Land of The Free”の歌詞を次のように変えている。「How many killings must one man watch in his home? Eight measured minutes and 46 seconds, another boy in the bag / Another stain on the flag(自宅でどれだけの人が殺されるのを見なければならないのだろう? 8分46秒、また1人死体袋に入れられ、また1つ国旗が汚れる)」
「そうすべきだと思ったんだ」とブランドン・フラワーズは歌詞を変えたことについて『NME』に語っている。「キャリアでああいうことをしてきた勇気あるミュージシャンが僕に教えてくれたんだ。同じことをする責任があるんだよ。音楽は人々の感情を表現する場となってこそなわけでね。エンタテインメントは逃避にもなりうるわけだけど、ずっと対立するのを避けているわけにはいかないんだ」
ジョージ・フロイドの死を「悪」とした上でブランドン・フラワーズは次のように続けている。「心があるなら、人々は変わらなきゃいけない。もっと共感しなきゃならないよ。今、アメリカで起こっていることを理解しなきゃいけない。奴隷制は昔に終わった。でも、体系的な人種差別はその後もまだあるんだ。変化を起こさなきゃいけないんだ」
11月のアメリカ大統領選挙について訊かれたブランドン・フラワーズは次のように応じている。「僕は楽観主義者なんだ。ジョー・バイデンの勝利を願っているよ。でも、フラストレーションもあるんだ。ドナルド・トランプ大統領は忠誠心の高い支持者がいるわけでね。理解できないけど、事実だからね。それが楽観性の下に潜んでいるんだ」
「それが最低だよね。僕らは分断していて、それが恥ずかしいし、苛立つよね」
ザ・キラーズは約10ヶ月ほどで「もう1枚」アルバムをリリースすることを計画していることを明かしている。ザ・キラーズは2009年のツアーで楽屋において性的不品行があったとする申し出について第三者による調査の結果、証拠が発見されなかったことが明らかになっている。
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