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マドンナは出演を辞退するよう抗議の声が上がっている今年のユーロヴィジョン・ソング・コンテストへの出演について言及している。

今年のユーロヴィジョン・ソング・コンテストは、2018年にイスラエル出身のネッタ・バルジライが楽曲“Toy”でコンテストを制したことを受けて、現地時間5月18日にイスラエルのテルアビブで行われることが決定している。

マドンナはロイター通信とのインタヴューに応じて、ユーロヴィジョンへの出演に反対の声が上がっていることに言及している。「それが世界のどこであっても、私は誰かの政治的なアジェンダを満たすために音楽を止めたりなんてしないし、人権侵害に反対することを止めるつもりもないわ」とマドンナは語っている。

「この地域で無実な人々の命が失われたことを耳にするたびに心を痛めている。昔からの紛争で恩恵を受けているような人々の政治的な目的をかなえるために、暴力が続いてしまっているわけだから」とマドンナは続けている。「こうした破壊のサイクルから解放されて、平和に向けて新しい道が拓かれることを願っているし、祈っているわ」

ウルフ・アリスやブライアン・イーノ、ザ・ナイフを初めとした多くのアーティストがボイコットするよう求めており、「(パレスチナの人々への)基本的な人権が否定されているような状況において、通常のようにビジネスが行われることはあり得ない」と述べている。

「(ユーロヴィジョン・ソング・コンテストを主催する)欧州放送連合がイスラエルに対して2019年のユーロヴィジョンの開催地として『対立的ではない』場所を要請していることは理解しています」とアーティストらによる公開書簡には綴られている。「コンテストをイスラエルで開催すること自体をキャンセルすべきだと思いますし、人権に関してより良い歴史のある他の国に移転されるべきです……不義は人々を分断しますが、尊厳や人権の追求は人々を団結させるのです」

パレスチナとイスラエルの紛争をめぐっては、ラナ・デル・レイやロードといったアーティストが反対の声を受けて同国でのパフォーマンスをキャンセルしている。一方で、ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズやレディオヘッドらは反対の声を押し退けてイスラエルでパフォーマンスを行っており、トム・ヨークは以前「ある国でライヴをすることで、その国の政府を認めることにはならない」と述べている。

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