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ブルース・スプリングスティーンは7年にわたってEストリート・バンドのための楽曲を書くことができなかったことでキャリアの終焉も頭によぎっていたことを明かしている。

ブルース・スプリングスティーンは先日、5年ぶりとなるニュー・アルバム『ウェスタン・スターズ』を6月14日にリリースすることを発表している。しかしながら、ブルース・スプリングスティーンは今回、新作まで長年にわたってEストリート・バンドのための楽曲を書くことができなかったことで、数十年におよぶ彼らとの関係性に終止符を打つ可能性も考えていたことを明かしている。

ブルース・スプリングスティーンは現地時間5月5日に自身の映像作品『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』の配信を記念したネットフリックスのイベントに出席して、マーティン・スコセッシとの対談を行っている。

「およそ7年の間、バンドのための楽曲を書いていなかったんだ。バンドのための楽曲を1曲も書くことができなかったんだよ」とブルース・スプリングスティーンはハリウッドのラレー・スタジオで行われたイベントでマーティン・スコセッシに語っている。

「今から1ヶ月ほど前に、アルバムに相当する数のバンド向きな楽曲を書き上げることができたんだけど、唐突に生まれてきたような感じだった。つまり、どこから生まれたものかは分かっているんだけど、同時にどこからともなく生まれてきた感じだったね」

「2週間、ほぼ毎日、何かが降りてくるような感じで、本当によかったよ。これって本当に嬉しいことなんだ。『悪くない。僕はまだ落ちぶれていないぞ』ってね。またツアーができることになるよ」

この日の対談の中で、ブルース・スプリングスティーンは今後も自身の作品に影響を与えていくであろうカトリックへの信仰心についても語っている。

「自分の作品はすべて、カトリックの学校で過ごした経験が基になっているんだ。逃れることができないものだよね」と彼は説明している。「年を重ねていくにつれて、それと闘うことはやめたんだ。今はそれを利用して、楽しんでいるよ」

「まず第一に、カトリックにおける償還や天罰、死、性的な拷問についての神話に勝る宝庫など存在しないからね」

ブルース・スプリングスティーンはまた、自身のルーツを思い出すために定期的に故郷のニュージャージーを訪れていることにも言及して、最近では知らない人の葬儀に参列したことを明かしている。

「(地元の)教会に引き戻されるんだ」と彼は語っている。「1ヶ月前には知らない人の葬儀にも参列したんだよ」

「衝き動かされるようにそこへ行くと、扉が開いているのが見えてね。『中に入らなければ。ここに戻らなければいけない』と自分に言い聞かせて中に入ると、とある素敵な男性の葬儀が行われていたんだよ。私は後方に腰掛けたんだけど、とても奇妙な心地だったね」

ブルース・スプリングスティーンは先日、新作からのファースト・シングルとなる“Hello Sunshine” のリリック・ビデオが公開されている。

新作はロン・アニエロとブルース・スプリングスティーンの共同プロデュースとなっていて、ジョン・ブライオン、パティ・スキャルファ、初期Eストリート・バンドのメンバーであるデイヴィッド・サンシャス、チャーリー・ジョルダーノ、スージー・タイレルらが参加している。

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