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『マーベル・コミック』の原作者で、コミックブックの歴史における最重要人物の1人であるスタン・リーが、95歳で亡くなったと「TMZ」が報じている。その後、彼の家族の弁護士が報道について事実であることを認めている。

「TMZ」の報道によれば現地時間11月12日の早朝、救急車がスタン・リーの自宅に向かい、彼はシダーズ・サイナイ医療センターに搬送されたという。

報道によれば、スタン・リーは搬送先の医療センターで息を引き取ったという。娘のJ.C.は「TMZ」に次のように述べている。「父はすべてのファンを愛していました。父は偉大で、最も礼儀正しい人物でした」

マーベル・コミックスは公式サイトでスタン・リーを追悼しているほか、彼を失った「大いなる悲しみ」についてもツイートしている。公式サイトには、スタン・リーの写真とともに彼の言葉が掲載されている。

公式サイトにはスタン・リーの発言が次のように引用されている。「他の人たちが橋を造ったり、医療の道に進んでいく中で、私は単なるコミックブック・ライターであった自分を恥ずかしく思っていたことがある。でも、次第に気が付いていったんだ。エンタテインメントこそ、人々の人生における最も大切なことの一つだとね。そういうものがなければ、人々は我を忘れてしまうんだ。もしも君が人々を楽しませているのなら、君はいいことをしているってことさ」

スタン・リーの訃報を受けて、数々の著名人が彼に追悼の意を評している。セス・ローゲンは最も早くに反応を示した一人で、彼は次のようにツイートしている。「スタン・リー、自分は他の人とは違うと感じている人に、自分が特別なんだって思わせてくれてありがとう」

ザ・1975のフロントマンであるマット・ヒーリーは、スタン・リーと同じレストランを訪れていた時の思い出を綴っている。

https://twitter.com/Truman_Black/status/1062061997406253059

「一度、レストランで3つ離れたテーブルにスタン・リーが座っていたことがあって、彼の近くに行くために椅子を動かしたことがあったんだ。このおかしな話は、会った人のほとんどに話しているんだけど、そのことが(少なくとも僕にとっては)彼がどれほどのレジェンドだったかを証明してくれるんだ。スタン、安らかに」

マーベル・コミックスが原作の「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの映画に出演している俳優陣もまた、スタン・リーの訃報を受けてコメントを発表している。

キャプテン・アメリカを演じているクリス・エヴァンスは、スタン・リーについて「若者や年配の人たちの両方に冒険や逃避行、安らぎ、自信、インスピレーション、強さ、友情、そして喜びを届けてくれた」とツイートしている。

アイアンマンを演じているロバート・ダウニー・Jr.と、ウルヴァリンを演じているヒュー・ジャックマンは、共にスタン・リーと写った写真を投稿して彼を追悼している。

「あなたにはあらゆる借りがあります……スタンよ、安らかに」

「僕たちは創作面での天才を失った。スタン・リーはスーパーヒーローの世界を先頭に立って牽引してきたんだ。彼の作品の小さな一部になれたこと……そして彼のキャラクターの一人に命を吹き込めたことを誇りに思っています」

ガービッジのシャーリー・マンソンもバンドのツイッターで彼を追悼しているほか、トラヴィス・スコットや「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー、作家のニール・ゲイマン、実業家のイーロン・マスク、俳優のジョージ・タケイらがスタン・リーに追悼の意を評している。

著名人らによる投稿はこちらから。

「スタン・リー、あなたはレジェンドです。安らかに眠ってください。すべてに感謝します」

「スタン・リー、すべてのことに感謝します」

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You will be missed Stan. Rest in peace. ❤️

MBB さん(@milliebobbybrown)がシェアした投稿 –

「スタン、あなたは惜しまれることになるわ。安らかに」

「俺は『スパイダーマン』のコミックブックという神聖な場所に迷い込むことができた幸せな少年だった。コミックブックを集めて、1冊1冊を大切に読んで、ベッドの横には積み上がったコミックブックの山ができていたんだ。ありがとう、スタン・リー。とんでもない旋風を起こしてくれたんだ。神のもとで安らかに眠ってください。俺のしわがれた声で、あなたのキャラクターの一人に生命を吹き込めたことをとても名誉に思っています」

「僕が初めてスタン・リーの死亡記事のためにインタヴューを受けたのは、20年前のことだった。彼が死神を遠ざけて、生き続けてくれたことは嬉しかったよ。スタン・リーがいなくなって、一つの時代が終わりを告げようとしている。彼はコミックの世界が必要としていた幸せな行商人(“happy huckster”)だったんだ。一緒におしゃべりすると、彼は本当にそうやって頭韻を踏むんだよ」

「スタン・リー、安らかに。あなたが人類に生み出してくれた想像性豊かな言葉や華やかな言葉は、これからも永遠に残り続けるでしょう」

「スパイダーマンからブラックパンサー、マイティ・ソー、X-MENに至るまで、彼は自分が創り出した数多のキャラクターで何百万人もの人々に影響を与えた。伝説的なクリエイターのスタン・リーが95歳で亡くなったんだ。彼が生み出したストーリーは生き続け、これからの世代の想像力を刺激し続けることでしょう。星のそばで眠ってください。偉大なる男よ」

スタン・リーは数ヶ月にわたって健康面の不調に悩まされていた。スタン・リーは今年2月に、「TMZ」に寄せたビデオ・メッセージの中で肺炎との闘病生活について明かしている。

「やあ、ヒーロー諸君。スタン・リーです」と彼はビデオの中で語っている。「ここ最近は君たちと連絡が取れていなかったね。ちょっとした肺炎と闘っていたんだ。少しずつよくなり始めているようなんだけどね」

「みんなには、僕が君たちのことを思っていることを知っていて欲しいんだ。いつもファンのことを思っているし、みんなが元気にやってくれていることを願っているよ。みんなが恋しい」

スタン・リーは昨年、69年連れ添った妻のジョアン・リーを亡くしている。ジョアン・リーは、脳卒中のために93歳で息を引き取っている。

スタン・リーはジャック・カービーと共にマーベル・コミックスを設立している。スタン・リーは、マーベル・コミックスの前身であるタイムリー・コミックスに1939年にアシスタントとして入社し、キャリアをスタートさせている。

スタン・リーは『マーベル・コミックス』のほとんどのスーパーヒーロー作品にクリエイターもしくは共同クリエイターとしてクレジットされており、『スパイダーマン』や『ハルク』、『マイティ・ソー』、『アイアンマン』、『デアデビル』、『ドクター・ストレンジ』、『X-MEN』などを手掛けている。

スタン・リーはマーベルで編集長を務めた後、発行責任者、会長職を歴任している。

スタン・リーは亡くなるまでマーベルの重要な役職を務め上げたほか、多くの「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの映画にもカメオ出演をしている。

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