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最新の報告によれば、2017年におけるUKのレコード会社の収入がブリットポップ期以来、最高の伸び率を記録しているという。

英国レコード産業協会(BPI)が年に一度発表している報告書の2017年版である『オール・アバウト・ザ・ミュージック・レポート』によれば、UKのレコード会社の2017年の売上は前年から10.6%伸びて8億3940万ポンド(約1,276億円)だったという。

これは、1995年に記録した10.7%という伸び率に次ぐ数字となっている。

しかしながら、8億3940万ポンドという収入自体は、2001年に記録した最高額である12億ポンド(約1,820億円)の約3分の2の金額となっている。

また、レポートによれば、音楽の消費量も前年比で9.5%伸びており、今回の収入の伸びに繋がっているという。

また、ストリーミングでの売上も41%増加しているほか、ストリーミング・サービスによる収益も45%増加しているという。

アナログ盤による収益も24%増加しており、アナログ盤の市場は現在CDの5分の1となっている。

BPIの最高経営責任者でブリット・アウォーズの代表も務めるジェフ・テイラーは、今回の数字を受けて次のように述べている。「レーベルによるビジネス・モデルの変化や新たなタレントへの投資が身を結び、2017年の急速な成長に繋がっています。2018年には、音楽をストリーミングする利点について消費者間での認識が広まり、また、YouTubeのプレミアムな音楽サービスや家庭でのスマート・スピーカーの人気が高まってサブスクリプション・サービスの利用が促進されることによって、さらに伸び続けることになると見込んでいます」

「このように楽観視できる要素はあるものの、音楽が完全に回復して持続的な成長を続けていくためには、依然として長い道のりが残されています。とりわけ、あらゆるデジタルなプラットフォームでの音楽利用には平等に対価が支払われる必要があり、今なお続く『ヴァリュー・ギャップ』を改善するには政府の介入が不可欠です。また、EUからの離脱が決まって、その過渡期にある今、離脱後もイギリスのミュージシャンたちがEU圏内を自由にツアーできるようにしなければなりません。加えて政府には『デジタル憲章』を用いて違法なサイトが生まれない、消費者にとって安全なオンライン環境を整えてもらえるよう呼びかけていくほか、イギリスが音楽制作に投資することにおいて世界で最善の場所になれるよう、新しい奨励についても検討してもらいたいと考えています。グローバルな市場でUKが直面している競争を考えれば、これらの施策は必要不可欠なのです」

※公開後、記事を修正しました。

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