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毎年、テキサス州オースティンで開催される音楽・映画・アートの祭典、SXSWが現地時間3月10日に開幕したが、出演予定だった少なくとも7人のアーティストがビザ関連の混乱でアメリカに入国できなかったという。

一般的に、フェスで開催されるショーケース・イベントでは支払が発生しないため、SXSWに出演するバンドやアーティストは訪米の間に給与の発生しない仕事を引き受けるという条件の下で発行されるB-1ビザでの入国が可能となっている。しかし、同時にアメリカでのツアーも希望する出演者はP-1ビザを取得しなければならない。

現地時間3月13日、アメリカ合衆国税関・国境警備局はSXSWでの演奏を予定する旅行者は入国のためにP-1ビザの取得が必要であると忠告する文書を公式に発表している。

今回、B-1ビザしか所持していなかったために7人のミュージシャンが入国できなかったことが明らかになっている。米『ビルボード』誌によれば、エジプトとカナダを拠点とするポスト・ハードコア・バンドのマッシヴ・スカー・エラのメンバー3人もそこには含まれているという。それまでにもイタリアのバンドのソヴィエト・ソヴィエトや、ロンドンを拠点に活動するユセフ・カマールのドラマーのユセフ・デイズが入国できなかったことが報じられていた。

マッシヴ・スカー・エラのヴォーカリスト兼ギタリストであるシェリーヌ・アムルは入管職員との自分たちのやり取りについて米『ビルボード』誌に次のように語っている。「入管職員の人は、私が合法的にすべてを行っており、嘘もついていないことは分かっているって言ったけれど、私を入れてくれることはなかったわ」

「抗議のためにフェスティヴァルを利用する人もいると言ってた。でも、私は抗議のために行くんじゃないって言ったの。私たちは違法行為だったり政治的活動にも取り組むつもりなんてないしね。レーベルやブッキング担当者といった人脈と会って、自分たちを売り込みたいだけなの」

SXSWの広報担当者によると、SXSWの運営側は「状況については把握」しており、「アーティストたちにも伝えている」と発表している。

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