デヴィッド・ボウイの遺作『★(ブラックスター)』のアートワークを手掛けたデザイナーが、アルバムの意味や再びライヴを復帰する可能性についてデヴィッド・ボウイと交わした会話を明かしている。
先週、『NME』はデヴィッド・ボウイの誕生日を記念してヴィクトリア・アンド・アルバート博物館でジョナサン・バーンブルックの取材を行い、彼は『★(ブラックスター)』のアートワークのロゴの意味や、デヴィッド・ボウイとのコラボレーションについて語っている。
「ニューヨークで彼と会ったんだけど、アルバムを一緒に聴いたんだ」とジョナサン・バーンブルックは『NME』に語っている。「すごく緊張したよね。デヴィッド・ボウイが隣に座ってて、彼のアルバムを聴くんだからね。僕がアルバムを聴いていることに彼は本当にナーヴァスになっててね。20世紀から21世紀において最も優れたアーティストの一人でありながら、なお自身のアート作品については心配していたんだよ」
彼は次のように続けている。「彼は物事の絶対的な定義からは非常に距離を置く人でね。楽曲を直接説明することには興味ないんだ。2015年6月に彼に会った時は病気だとは知らなかった。彼はエネルギーに満ち溢れ、前向きでね。いつものように彼にツアーはするのかい?って尋ねたんだ。彼が最初に言ったのは、本当に馬鹿げてたんだけどさ、『僕は大したパフォーマーじゃないからね、そうだろ?』てね。それで僕は『失礼ですが、同意できません。でも、今回のアルバムはすごく親密なところがあります。いくつか小さなライヴはいいんじゃないですか?』って言ったんだ。彼は『そうだね、多分考えられるだろうね』って答えてね。だから、知らなかっただろうけど、彼は『★(ブラックスター)』で何かをやろうとしてたんだよ」
ジョナサン・バーンブルックは更にこう続けている。「今回の曲の解釈の仕方っていうのは、当時僕がやっていたのとはまったく違うものでね。僕らは話し合ったんだけど、それは世界がどこに進んでいくかとか、より広くて、ダークで、社会学や心理学的な話だったね。僕らは『★(ブラックスター)』の意味について、いろんな観点から語ってみたんだ。その一つは創造の起源、ビッグバンだった。彼が何を考えていたかは分からないけどね」
デヴィッド・ボウイは2004年に『リアリティ』のツアーで心臓発作を起こして以来、ツアーから引退していたと見られていた。それ以降、アーケイド・ファイア、デヴィッド・ギルモア、アリシア・キーズらと共に、いくつかの貴重な共演にしか出演していない。
ジョナサン・バーンブルックは、デヴィッド・ボウイの遺作となった『★(ブラックスター)』のアートワークに多くの秘密が隠されていると語っており、様々な秘密やメッセージを入れ込むのはデヴィッド・ボウイの指示だったのかという質問については次のように答えている。「いいや、そうじゃないんだ。彼が知らないものもあるからね」
今年の1月10日でデヴィッド・ボウイはガンで亡くなってから1周忌を迎えている。デヴィッド・ボウイは遺作となった『★(ブラックスター)』を69歳の誕生日にリリースし、その2日後に亡くなっている。
70歳の誕生日である今年の1月8日にはブリクストン・アカデミーにおいてゲイリー・オールドマンらによって過去の共演者やスペシャル・ゲストが集まった追悼コンサートが開催されている。
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