DEAN CHALKLEY/NME

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レッド・ツェッペリンの1971発表の名曲“Stairway to Heaven”について盗作の訴えが起こされている裁判で、地方裁判所の判事は盗作の可能性を考慮して、陪審員の判断を仰ぐよう指示している。

この決定は現地時間4月8日にロサンゼルスの地方裁判所判事であるゲイリー・クラウスナーによって下されたもので、“Stairway to Heaven”とスピリットの1967年の楽曲“Taurus”について、ジミー・ペイジとロバート・プラントによる著作権の侵害が認められるか、陪審員の判断を仰ぐことになったという。

公判は5月10日に予定されている。

この裁判はスピリットのギタリストで“Taurus”の作曲者であるランディ・カリフォルニアことランディ・ウルフの管財人であるマイケル・スキッドモアによって起こされたものとなっている。

ジミー・ペイジはスピリットと、1968年と1969年に一緒にツアーを行っており、その際に楽曲を聴いて、“Stairway to Heaven”を書く際のインスピレーションとなったとマイケル・スキッドモアは主張している。

一方、ジミー・ペイジ側は、ランディ・ウルフが著作権の権利を持たない雇われソングライターで、コード進行は著作権保護に相当しない、類型的なものだと反論している。

しかし、判事は、陪審員が“Stairway to Heaven”の最初の2分間と“Taurus”のあいだに「実体的な」類似性を認めるかもしれないと話している。

「半音ずつ下がっていく四つのコード進行が、音楽業界に溢れている、よくある慣習的なものであるのが事実だとしても、今回の類似性は楽曲の核心部の構造を超えるものです」と判事のゲイリー・クラウスナーは述べている。「残っているのは、二つの作品の“コンセプトや感覚”といった主観的な部分での判断です……これは判事よりも陪審員のほうが適しているでしょう」

先日、ジミー・ペイジはスピリットの曲を2年前まで「一度も聴いたことがなかった」と語っている。

ジミー・ペイジは陳述で次のように語っている。「この件に関わって2014年に“Taurus”を初めて聴くまで、私は一度もこの曲を聴いたことはありませんでした。音楽を記憶しておくことには非常に長けていますし、2014年まで“Taurus”を聴いたことがないことは絶対に確かです」

陳述の中では、ペイジは“Stairway To Heaven”の半音ずつ下がっていくコード進行と昇順コードのアルペジオで進行するイントロ部分についても言及している。「半音ずつ下がって行くコードとアルペジオは、ギターを習っている人なら誰でも学ぶ基本的なスキルだと思います。ギタリストとして、私が半音ずつ下がって行くコードとアルペジオを知ったのは1968年よりもずっと昔のことなのは間違いありません」

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