Photo: Alex Lake

レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークは新たなインタヴューでニルヴァーナから受けた影響や2025年のカムバック・ツアー、「これまでとは違う」新たなソロ・アルバムについて語っている。

トム・ヨークは第71回アイヴァー・ノヴェロ賞でジ・アイヴァーズ・アカデミーのフェローシップを受賞している。これは楽曲や映画音楽の卓越性、文化的影響力、そして永続的な重要性を表彰するものとなっている。

トム・ヨークはロンドンのグロヴナー・ハウスでハリー・スタイルズの紹介を受けて登壇した後、スピーチではメジャー・レーベルやストリーミング・サービスなど、音楽業界のトップにいる人たちを批判している。

その後、トム・ヨークはBBC 6ミュージックのマット・エヴェリットのインタヴューに応じており、2018年以来、7年ぶりとなった2025年のカムバック・ツアーについて尋ねられると、「圧倒されるような体験だった」と語っている。

「ライヴをできて、本当に嬉しかったんだ。でも、もし事前に聞かれていたら、まさかこんなことになるとは思ってもいなかっただろうね」とトム・ヨークは語っている。「『ちゃんと形にしないと。もう限界だ。本当に大変だな』と思っていたからね」

「いくつか印象に残っている瞬間がいくつかあるんだ。観客とすごく一体になっている感じがした。本当だよ。正直にそう思った。マドリードの初日、観客の中を歩いたのは圧倒されるような体験だった。ベルリンの初日も、月曜日という無謀な日程だったんだけど、ベルリンの2万人のヒップスターたちが熱狂するのは『ずっと忘れない』と思う瞬間だった。クールだったよ」

ギタリストのエド・オブライエンが2027年から毎年異なる大陸で「20公演」を行う計画だと明かしたことを受けて、近い内にツアーをする可能性について尋ねられると、トム・ヨークは一言「ああ。多分ね」と答えている。

しかし、トム・ヨークは今年中のリリースが見込まれているソロ・アルバムについては多くの情報を明かしている。アイヴァー・ノヴェロ賞の授賞式では新曲“Space Walk”も初披露されている。

「いくつかの曲を完成させようとしているところなんだ」とトム・ヨークは語っている。「ソロの作品だよ。どんな作品になるか見極めようとしているところで、ミックスも進めている。サム・ペッツ=デイヴィスと一緒にやっているんだ。すごく楽しい作業で、自分としてはこれまでとは違う作品になっているんだ」

「直近のことだから、まだ分からないけどね。でも、『これはいいな。好きだ』と思えた瞬間があったんだ。自分としてはそれで満足なんだよ。他に言えることはあるかな? “Arse-Kissers”という曲もあるんだ」

アイヴァー・ノヴェロ賞の精神に倣い、トム・ヨークは作曲を「他にコミュニケーション手段がない時の手段」であり、「まるで脳内に穴を掘る虫のようなもので、追い出さなければ永遠にそこに居座ってしまう」と評している。

受賞スピーチについて語る中でトム・ヨークは音楽業界の現状を「テック系エリートの時代が終焉を迎えつつある他の業界と非常によく似ている」と語っている。

「彼らは何十億ドルもの富を築き、テクノロジーによって人間同士のやりとりの必要性を代替できると考えている。明らかにそんなものは存在しないのに、何かより良いものがあるとでも思っているんだよ」

「これまでそういったことをやってきた人たちが、まるで金庫にでも眠っていたピカソの絵画のように、古いカタログを価値あるものとして投機しているというのは、本当に興味深いことだと思うよね。少しでも昔ながらの再分配をしなければ、自分たちの経済モデル全体が崩壊してしまうことに気づいていないんだよ。そんなに大金は必要なく、本当に応援したいアーティストを支援して、彼らの初期の活動を支えることができるのにね」

90年代初頭にトム・ヨークは初めてEMIと契約した時のことを振り返っている。

「私の奇妙な人生の中でも特に印象に残っている出来事の一つが当時EMIの社長だった人物に会ったことなんだ」とトム・ヨークは振り返っている。「契約書にサインした後、彼は僕を見て握手をしながらこう言った。『君たちはきっと大成するよ。まったく疑いの余地はない。何か必要なことがあれば何でも言ってくれ。本気で言っているんだ』ってね。だから、『ありがとうございます。必要なのはバンとちょっとした機材代で、あとは数年間放っておいてくれれば、自分のやり方を見つけます』と言ったら、彼は『分かった』と言ってくれた。それで、実際、その通りにして、2年後に“Creep”をリリースして、そこから始まったんだ」

「そこからは『よし、次の“Creep”が必要だ』と言われたけど、『いや違う』と言って、『よし、次の『ザ・ベンズ』が必要だ』と言われても、そうはしなかった。『よし、次の『OKコンピューター』が必要だ』と言われても『まあ、またね』という感じで、マネージメントが何度も僕たちのために闘ってくれたおかげで、かなり寛容に対応してくれたんだよ」

トム・ヨークは息子のノアがヘックス・ガールフレンドというバンドで活動していることに触れ、業界を牛耳る大物たちの「先見の明のなさ」がショックだったと語っている。

「あまり支援がないからこそ、人は成長して、自分の道を見つけることができる」とトム・ヨークは語っている。「正直、今日のアイヴァー・ノヴェロ賞の授賞式は本当に興味深い人たちがたくさんいた。特にジェイコブ・アロンだね。自分の考えが間違っていることが証明されたら嬉しいけど、今の業界の構造は非常に近視眼的だと私は確信している。まったく理解できないよ。実際、人は失敗からしか学べない。最近は一度でも失敗したら終わりだからね」

トム・ヨークは次のように続けている。「それが言いたかったことなんだ。それを学ぶべきだよ。エルトン・ジョンが言っていたように、新しいことにワクワクするんだよ。私もそうだ。私の場合はちょっと変わったやり方で網を張っていると思うけど、同意するよ。息子の世代には私たちがやったことを真似してほしくない。『おい、そんなことする必要はない。もっといい方法がある』ってね」

トム・ヨークはレディオヘッドのこれまでの功績を「誇りに思っている」としながらも、音楽界は過去にこだわるよりも、今、そして未来に目を向けるべきだと語っている。

「現実の話として数年に一度、素晴らしいアーティストが現れて『うわっ』って思う必要がある。ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』を初めて聴いた時のことを覚えているよ。『よし、これはすごい』って思った。そういう瞬間が時々ないと。そういうことを言っているんだよ」

トム・ヨークは次のように続けている。「アイヴァー・ノヴェロ賞は人々が音楽をどれほど重要視しているかを示す興味深い証拠そのものだと思う。自分としては二つの点で驚かされたんだ。一つはみんなが私に賞をあげたいと思ってくれたこと、もう一つはみんながそういう気持ちだったことだよね。それは有り難かったよ」

「私としては、どの世代も独自の言語を見つける必要があると思っているんだ。金を貯め込んでいる人たちは本当に音楽を心から大切に思っているのなら、それを支援すべきだということに気づくべきだ。口先だけの賛辞はもういらない。透明性のある会計でね。アーティストに報酬を払ってくれ。もうくだらない言い訳は聞きたくない」

レディオヘッドは2016年にアルバム『ア・ムーン・シェイプト・プール』をリリースしてから、新曲をリリースしていない。

これまでにジ・アイヴァーズ・アカデミーのフェローシップを受賞したのはポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、ケイト・ブッシュ、アニー・レノックスらといった顔ぶれで、一昨年にはブルース・スプリングスティーンがイギリス国外のソングライターとして初めて受賞し、昨年はU2がアイルランド人のアーティストとして初めて受賞している。

今年の授賞式では死後となる形でジ・アイヴァーズ・アカデミーのフェローシップがジョージ・マイケルにも授与されており、ワム!のバンドメイトだったアンドリュー・リッジリーが代理で受け取っている。

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