ラッシュとボン・ジョヴィを手掛けたイギリス人プロデューサーのピーター・コリンズが亡くなった。享年73歳だった。
ピーター・コリンズは膵臓ガンのためにテネシー州ナッシュヴィルの自宅で亡くなったと報じられている。ピーター・コリンズはラッシュの『パワー・ウィンドウズ』、ボン・ジョヴィの『ジーズ・デイズ』、クイーンズライクの『オペレーション:マインドクライム』、アリス・クーパーの『ヘイ・ストゥーピッド』、ゲイリー・ムーアの『アフター・ザ・ウォー』、ジュエルの『スピリット』、リック・アストリーの『ポートレイト』など、他にも50枚以上のアルバムを手掛けている。
ラッシュは公式インスタグラムで次のように追悼の意を表している。「ピーター・コリンズは4枚のアルバムを手掛けた愛されたプロデューサーだった。最初の『パワー・ウィンドウズ』に始まり、『ホールド・ユア・ファイア』、『カウンターパーツ』、『テスト・フォー・エコー』を手掛けた。ツアーで寄った時にナッシュヴィルで会うのが大好きだった。お茶目で弾けるような笑顔をする人で、素晴らしいユーモアのセンスもあった。惜しまれることになるだろう。安らかに」
ラッシュのベーシスト&ヴォーカリストであるゲディー・リーもインスタグラムで追悼の意を表している。「ピーター・コリンズが亡くなったと聞いて悲しいよ。親愛なる友人で、ラッシュの4枚のアルバムを手掛けたプロデューサーだった。80年代から90年代の時期に世界各地のスタジオで素晴らしい音楽的な道のりを共にした」
「彼は僕らの師匠だった。常に吸っているタバコと絶え間ないユーモアがあった。レコーディングのボタンを押した後、彼が『最初からだ。止めないで』と言うのが聞こえてくる。愛しているよ。安らかに。心の底から、ありがとう」
2004年のインタヴューでピーター・コリンズはプロデューサーになったきっかけについて語っている。「60年代、10代だった頃はシンガーソングライターだった。アーティストとしてデッカと契約して、スタジオに行ったんだけど、アーティストになることは興味がなくて、スタジオでレコードを作るプロセスに興味があることが分かったんだ」
ピーター・コリンズは次のように続けている。「完全に魅了されたよ。マイクを握ったり、自分の曲を吹き込むことに興味は湧かなかったんだ。スタジオの雰囲気、アルバムを作るプロセス全体にワクワクしたんだ。当時はプロデューサーはみんな、権威ある人たちだった。キューバの葉巻を吸っていて、誰もが尊敬していた。最初の仕事の一つはウェスト・ハムステッドにあるデッカ・スタジオでプロデューサーのアシスタントをすることだった。スタジオでどうやって権威を振りかざすのかを見ることができて、そうなりたいと思ったんだ」
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