ザ・1975の弁護士はマレーシアのフェスティバル主催者との係争について和解に向けて取り組んでいることを明かしている。
グッド・ヴァイブス・フェスティバルの主催者であるフューチャー・サウンド・アジアはフロントマンのマット・ヒーリーの「猥褻な振る舞い」によってフェスティバルが中止になったとして1,230万マレーシアリンギット(約3億8000万円)を損害賠償として求めている。
フューチャー・サウンド・アジアの弁護士はイングランドで訴訟が始まる前に7日間の内に支払いを求める損害賠償請求書を送ったことを明かしている。
現地時間8月16日、フューチャー・サウンド・アジアの法律顧問であるデヴィッド・マシューは和解に向けた手続きが「進行中」だとプレス・アソシエーション通信に対して発表している。
「我々の弁護士にバンド側の事務弁護士から連絡があったことを発表します。以前の声明の通り、我々はこの問題に取り組んでいきます」
デヴィッド・マシューは次のように続けている。「係争の和解手続きは進行中であり、法律顧問の助言を受けています。現時点でこれ以上のコメントはありません。」
デヴィッド・マシューは損害賠償請求書の大部分はフロントマンのマティ・ヒーリーの契約違反に起因するものであると述べている。
「マット・ヒーリーの代理人は彼とザ・1975のライブ・パフォーマンスがマレーシアでの公演では現地のガイドラインと規制を遵守する誓約書にサインしています。それにもかかわらず、誓約は無視されて、バンドの行動は明らかにフューチャー・サウンド・アジアとの契約も違反するものとなりました。それによってフェスティバルは中止となり、フューチャー・サウンド・アジアは大きな損害を負ったのです」
ザ・1975のマット・ヒーリーはグッド・ヴァイブス・フェスティバルのヘッドライナーのステージでマレーシアのLGBTQ+に関する法律に抗議して、マレーシアでのパフォーマンスを禁止されている。
マット・ヒーリーはステージ上で次のように語っていた。「間違いを犯してしまった。ライヴをブッキングした時は調べていなかったんだ。ザ・1975を呼んでおきながら、セックスする相手について決められる国なんて訳が分からないよ」
彼は次のように続けている。「信心深く、政府を支持していて、気分を害するのなら申し訳ないけれど、君たちの政府はバカの集まりだ。気にしていられないよ。強制するなら、反発してやる。気分が乗らないよ。そういう気分になれないんだ」
その後、マット・ヒーリーはベーシストのロス・マクドナルドとキスしており、ライヴは早く切り上げられる事態となっている。マット・ヒーリーの行動によってグッド・ヴァイブス・フェスティバルは残りの日程も中止となっており、海外アーティストの撮影や公演を許可する国の公的機関によれば、ザ・1975はマレーシアでのライヴを禁じられることとなっている。
ザ・1975のヘッドライナーのステージを受けて、マレーシアのLGBTQ+コミュニティからは批判が寄せられており、LGBTQ+コミュニティの生活にとって事態を悪化させるものになるという意見も出ている。
一方、マット・ヒーリーはハワイ公演でこの件に触れて、次のように語っている。「言いたいのは、白人の救世主コンプレックスに関するデタラメなんか気にしていないということだけだね。言えるのは、正しいことをするには多くの犠牲が必要となり、ほとんど見返りを得られないことが往々にしてあるということなんだ。正しいことをしているように見られるだけなら、ほとんど犠牲は必要ない。それで見返りを得ることができる。僕とロス・マクドナルドは同性愛者ということで牢屋に入れられると思って、頭を剃ろうとしていたんだ」
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