Reuben Bastienne-Lewis

Photo: Reuben Bastienne-Lewis

ブラーはニュー・アルバム『ザ・バラード・オブ・ダーレン』のレコーディングについて記者会見で語っている。

2015年発表の『ザ・マジック・ウィップ』以来となる新作はジェイムス・フォードのプロデュースで、ロンドンのスタジオ13とデヴォンでレコーディングされている。

コルチェスターで行ったウォーミングアップ公演に先立って、コルチェスター城で行われた記者会見で4人のメンバーは通算9作目となるアルバムのレコーディング・プロセスについて語っている。

「完全に楽しい瞬間というのがあったんだ」とベーシストのアレックス・ジェームスは語っている。「冒頭を飾る新曲で『すごい。自分たちは取り戻したんだ』と思った。ちょっとした瞬間だったけど、ベースの大半を快適なソファでレコーディングしていたのに、立ち上がって、飛び跳ねることになったんだ。我を忘れたね。素晴らしかったよ」

アレックス・ジェームスは次のように続けている。「実のところ、別世界に行って、また戻ってきて、一緒にやってみると、全員なにがしか学んだものがあるんだ。そうそうあることじゃないから、新鮮だし、特別なことで、最初のリハーサルからまさにそんな感じだったよ。僕らが一緒に演奏すると、何か特別なものが常にあるんだ。最初からそうだった。充実感を感じるし、恵まれていると思うよ」

デーモン・アルバーンは新作のレコーディング・セッションを1月から始めて、3週間前に完成したと明かしている。彼はゴリラズのツアーで訪れたホテルでアルバムのデモを書いていたという。

「いろんな会議室でレコーディングしたけど、モントリオールの時は本当に素晴らしかったね。ホテルの反対側にレナード・コーエンの素晴らしい壁画があったんだ」とデーモン・アルバーンは語っている。「あまり考えずに心のままに書いた。戻ってきた1月にスタジオに入って、始めたんだ」

デーモン・アルバーンは次のように続けている。「最もすごかったのはアルバムを書いて、リハーサルをして、完成した2週間後に曲を出すことができた。アルバムも近いうちに出すことができる。これってこうあるべきだと夢見ていたことなんだ。何年も待たなければいけないこともあったからね。新型コロナウイルスの時は紛れもなく難しい状況があって、個人的には自発的にできるようになってよかったと思う」

デーモン・アルバーンはアルバム・タイトルについてダーレンが実在の人物であることも明かしている。

「“The Ballad”は彼が25年間も完成させてほしいと思っていた曲なんだ。彼はいつも『あの曲はいつ完成するんだい?』と言っていた。それで完成した時に“The Ballad Of Darren”というタイトルしかないと思ったんだ。でも、ダーレンは出てくるけど、この曲は彼のことではない気がした。この曲は他のことについて歌っているんだ。それで、『ザ・バラード・オブ・ダーレン』というタイトルがアルバムを要約してくれると思ったんだ。家族ぐるみの付き合いなんだよね」

アルバムのアートワークにはイギリスの写真家マーティン・パーによるレンフルーシャーのゴーロック・リードの画像が使われており、この写真の逸話は2014年に『ガーディアン』紙で紹介されている。

この写真についてデイヴ・ロウントゥリーは次のように語っている。「この写真には物理的な状況を克服するという側面があるんだよね。このプールの安全性ということでは困ったことにだいぶひどい状況でね。この場所に行って泳いでいたら、海からサメが入ってきたという話もあるんだ」

ブラーは記者会見後にウェンブリー・スタジアムでの大規模な2公演に先立って、地元コルチェスターの小さな会場でウォーミングアップ公演を行っている。

ブラーは少数の観客を前に2時間に及ぶライヴを披露しており、過去のバックカタログを含め、来たる新作『ザ・バラード・オブ・ダーレン』からも2曲を演奏している。

ブラーはサマーソニック2023でヘッドライナーを務めることも決定している。

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