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スリップノットのギタリストであるジム・ルートはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの名曲“Killing In The Name”に対する最近の印象について語っている。

1992年にリリースされた“Killing In The Name”は露骨に政治色の強い内容で知られ、セルフ・タイトルのデビュー・アルバムに収録されている。“Killing In The Name”ではアメリカ社会における国家権力の濫用といったテーマが扱われている。

2020年にギタリストのトム・モレロは「Fuck you, I won’t do what you tell me(ふざけるな、俺はお前のいいなりにはならない)」というフレーズが「普遍的な感情」であり続けるとして、ジョージ・フロイドの死を受けてポートランドの警察にこの言葉が投げかけられたことについては「そのための言葉だ」とツイートしていた。

今回、『ミュージック・レイダー』誌のインタヴューでジム・ルートは来たる通算7作目のアルバム『ジ・エンド・ソー・ファー』の歌詞について語る中で“Killing In The Name”に対する見解についても触れている。

ジム・ルートは『ウィー・アー・ノット・ユア・カインド』に続く新作について、現在の世界が置かれている「カルチャー面でのおかしな状況」に影響されていると語っている。

「すべてがおかしくて正気じゃないよね。今は世界で一体何が起きているのか分からないんだ」とジム・ルートは語っている。「カルチャーを巡って今起きていることについて話さえできないというかね。というのも、2年間こもって外に出てみたら、すべてがひっくり返っていたような感じで、自分にはよく分からないよ」

彼は次のように続けている。「ロックンロール、パンク、メタルといったものは反体制、反男性的なものだと思っていたんだけど、今は『従え!』と言われて、言った通りにする感じで、自分としては真逆のものになってしまった感じなんだ」

「そう感じているのが自分だけかどうかは分からない。バンドの連中に言ったことはないよ。ツアーだったり、新型コロナウイルスだったり、感染予防対策だったりをこなさなければならなかったからね」

ジム・ルートは次のように続けている。「今やっていることや世界の現状に思うことについてお互いに確認したりはしていない。でも、『Fuck you, I won’t do what you tell me』と言われると、政府の言う通りにしろと言われている感じで、真逆のものに思えるんだよ」

「みんな、社会的/政治的な内容にうんざりしているのだと思う。ネット・ニュースだろうがソーシャル・メディアだろうが、そうしたことで叩かれてばかりだからね」

「ツアーに出てライヴをやってみて分かるのは、みんなそんなことを気にしていないということだよ。もちろん、いつだって、それぞれの問題を抱えているし、不安はある。でも、大部分については人々はそうしたものから逃れて、外に出て、世界をしばらく忘れて、楽しみたいんだよ」

スリップノットの新作『ジ・エンド・ソー・ファー』は9月30日にリリースされる。先日、コリィ・テイラーは『ジ・エンド・ソー・ファー』のタイトルについてその意味合いを説明している。コリィ・テイラーは新作のタイトルがバンドの解散が差し迫っていることを示唆しているのではないかという噂について否定している。

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