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プリンスはその遺産が、管理人であるコメリカ・バンク&トラストが当初試算していた8230万ドル(約94億円)を上回る1億5640万ドル(約178億円)であると裁定されている。

2020年の時点でアメリカ合衆国内国歳入庁は1億6320万ドル(約186億円)と試算していた。今回、『ミネアポリス・スター・トリビューン』紙によれば、6年に及ぶ法廷闘争は結末を迎えて、両陣営がその遺産の価値について合意に達している。

2016年にフェンタニルのオーヴァードーズで亡くなったプリンスは6人の兄妹の相続人がおり、そのうちの2人であるアルフレッド・ジャクソンとジョン・R・ネルソンはプリンスの死後に亡くなっている。現在、他の2人は80代を迎えている。プリンスの死後、遺産管理者には数百万ドルが支払われており、その分配案が示されていた。

相続人は最終的な遺産の試算額を受け入れているという。

現地時間1月14日にカーヴァー郡地方裁判所の遺言検認裁判所への提出書類で金額が開示されており、3人の兄妹の弁護士であるL・ロンデル・マクミランは次のように述べている。「長くも6年がかかってしまいました」

遺産は早ければ2月にもニューヨークの音楽出版社であるプライマリー・ウェーヴと年長の3人の兄妹に分配される。

遺産への税金は数千万ドルに及ぶと見られている。プリンスの遺産のうち500万ドルはアメリカの連邦法による非課税となるが、それ以外は40%の税率となる。ミネソタ州では300万ドルが非課税となり、それ以外は16%の税率となる。

ミネソタ州歳入局が科した罰則と同様にアメリカ合衆国内国歳入庁が科していた「加算税」の罰則は今回の合意によって取り消される。

コメリカ・バンク&トラストはアメリカ合衆国内国歳入庁を訴えており、その試算額について「誤りだらけだ」と述べていた。今回の合意によって3月に予定されていた税金を巡る裁判は開催されない。

コメリカ・バンク&トラストはアメリカ合衆国内国歳入庁との合意について「公平で論理的」なものだとしつつも、税を巡る裁判では「勝つこともできた」と考えているとしており、遺産の試算額を下げることが「最大の利益」と相続人が考えるのであれば、アメリカ合衆国内国歳入庁との交渉を続け、必要であれば裁判も行うと述べている。

法廷書類には次のように記されている。「その代わり、相続人のメンバーは誰もが税当局と合意に達したいという強い思いをコメリカ・バンク&トラストに伝えてきました」

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