10位 ピンク・フロイド/『ライヴ・アット・ポンペイ』


最も風変わりなコンサート・フィルムの1つと言えるだろう。プログレッシヴ・ロックの巨匠ピンク・フロイドが、イタリアの古代円形劇場に現れ、通常のコンサート・ステージで大暴れする。が……そこには誰も観客がいない。バンドそのものに一切のフォーカスを当てた、異様な雰囲気を醸し出すフィルムだ。


9位 オアシス/『ゼア・アンド・ゼン』


1996年、オアシスは間違いなく、地球上で最もビッグなバンドだった。ここに収められているのは、「モーニング・グローリー」ツアーの3公演(マンチェスターのメイン・ロードと、ロンドンのアールズ・コートで行われた2公演)の圧倒されるライヴ映像だ。“Acquiesce”で爆音を響かせ、“Wonderwall”と“Don’t Look Back In Anger”で大合唱を引き起こし、生意気にもスレイドの“Cum On Feel The Noise”のカヴァーでステージを締めくくっている。


8位 ザ・ホワイト・ストライプス/『アンダー・グレイト・ホワイト・ノーザン・ライツ』


2007年に行われたカナダ・ツアーの間に撮影された、ジャック・ホワイトとメグ・ホワイトの素顔に迫る作品。通常謎に包まれているバンドがバックステージでくつろぐ様子は、それだけでも一見の価値がある。しかし注目すべきなのはそれだけではない。激しい“Blue Orchid”からジャック・ホワイトのピアノがリードする“White Moon”(メグ・ホワイトの涙を誘う)まで、心をわしづかみにする生の映像が収録されている。


7位 V.A.『モンタレー・ポップ』


ボブ・ディランやデペッシュ・モードなど数々のアーティストの魅惑的なドキュメンタリー映像を手掛けているミュージック・フィルムのレジェンド、D・A・ペネベイカーが、1967年に行われたモンタレー・ポップ・フェスティバル全体を題材にした作品。ジミ・ヘンドリックスやザ・フー、オーティス・レディングなどのパフォーマンスを捉えている。


6位 ブラー/『パークライヴ』


2012年のロンドン五輪の閉会式と並行して、ハイド・パークで行われたブラーのライヴを収めたこのドキュメンタリー映像は、その夜起きた音響トラブルをも記録するなど、様々な意味でこの公演を最大限に楽しませてくれる。デーモン・アルバーンとバンドが現代の音楽史に残るアルバムを余すところなく演奏し、すさまじいパワーを見せつけている。このライヴが映像に残されていたのは幸運だ。


5位 ニルヴァーナ/『ライヴ・アット・パラマウント』


アルバム『ネヴァーマインド』の発売20周年を記念して2011年にリリースされたこの1991年のライヴ映像は、16ミリフィルムで撮影されており、カート・コバーンの喉から叫ぶような激しい歌声に見合った荒々しさを漂わせている。激しいギターで始まる “Jesus Doesn’t Want Me For a Sunbeam”から、『ネヴァーマインド』では隠しトラックとして収録されていた“Endless, Nameless”まで、ファン必見の一作になっている。


4位 ザ・ローリング・ストーンズ /『ロックン・ロール・サーカス』


ザ・ローリング・ストーンズの全盛期である1968年のライヴを収めたこの作品は、“ロック界のP・T・バーナム”ことミック・ジャガーの立案でサーカスをテーマとして制作された。ジョン・レノンを含む大物のゲスト・パフォーマンスが収められているが、ザ・ローリング・ストーンズは当初、このフィルムの公開を保留した(ザ・フーのステージが自身のステージよりも盛り上がったことに腹を立てたと伝えられた)。しかし、1996年に、ついに日の目をみることとなった。


3位 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ/『シンフォニー・オブ・サウンド』


このフィルムのラストシーンは見ものである。バンドのリハーサル中に苦情があったとして、警官が即興の演奏を中断させているのだ。モノクロのスタイリッシュな映像と、孤高の天才アンディ・ウォーホールによる監督で、素晴らしい作品に仕上がっている。


2位 LCDサウンドシステム/『シャット・アップ・アンド・プレイ・ザ・ヒッツ』


マディソン・スクウェア・ガーデンで行われた、LCDサウンドシステムの、予想外に感動を呼んだフェアウェル・コンサートが収められている。曲の間に挟まれるコミカルな映像では、ジェームス・マーフィーがバンドのない生活に向けて不安げに準備を整える様子などが描かれており、こちらも見もの。そして観る者にエネルギーを与える演奏は文句のつけようがない。


1位 トーキング・ヘッズ/『ストップ・メイキング・センス』


「史上最高のコンサート・フィルム?」そうかもしれない。公開から30年経った今でも、ジョナサン・デミが監督を務めたこの作品は、MTVが作り上げた型にはまった音楽を否定し、デヴィッド・バーンの意味するポスト・パンクの解釈を体現する映画であり続けている。バンドはこの映画のために1200万ドル(約14億5000万円)をつぎ込んで、デジタル・オーディオ技術を開発した。サウンドが抜群なのは言うまでもない。

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