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レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークは、ヴェネチア国際映画祭の記者会見の中で、公開が控えている『サスペリア(原題)』のサウンドトラックを手掛けることになったきっかけについて明かしている。

「ザ・ハリウッド・レポーター」の報道によれば、トム・ヨークは同作のサウンドトラックの制作について「最初から奇妙なプロセスだった」としているほか、1977年に公開されたオリジナル版のサウンドトラックを念頭に置いていたことを明かしている。

「『サスペリア』の音楽は伝説的なサウンドトラックの一つだからね。熟考するのに何ヶ月もかかったよ」とトム・ヨークは語っている。

「人生における逃げ出したくなる瞬間の一つだったけど、もし逃げ出したら後悔することになるのは分かっていたからね。オリジナルの映画は何度も観たし、大好きだったんだ。あの時代における恐ろしく強烈なサウンドトラックだったからね。言うまでもなく、(1977年のオリジナル版でサウンドトラックを手掛けた)ゴブリンと(映画の監督を務めた)ダリオ・アルジェントは一緒に取り組むにあたって、すごく綿密にやっていたわけでね」

その一方でトム・ヨークは音楽がオリジナルの複製にならないように努めたことを明かしている。「興味深いと思ったのは同じモチーフを繰り返し何度も何度も使っているということでね。それ以外に似てるところはないよ」と彼は語っている。「頭のどっかで『頼むから、もうこの音楽は聴きたくない』ってなるわけでね」

「それが本当に素晴らしいと思ったんだ。音楽に繰り返しを用いることで、催眠をかけることができるっていうね。ある種、呪いをかけているようにひそかに思い続けていたんだよね。だから、スタジオで取り組んでいる時は、呪いをかけていたんだ。バカみたいに聞こえるのは分かってるけど、そうやって考えていたんだよ」

『サスペリア(原題)』については先月、彼の音楽が使用された新たな長編のトレイラー映像が公開されている。これは以前公開されたものよりも長編のトレイラー映像となっており、今年の6月に公開されていたトレイラー映像は、何かに取り憑かれて浮遊する少女や血、蛆虫などの気味の悪い映像に、トム・ヨークによる不気味で不安を煽るような音楽が流れるものとなっていた。

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