Matt Salacuse/NME

Photo: Matt Salacuse/NME

グリーン・デイのフロントマンであるビリー・ジョー・アームストロングは、自身の親族の中にも来週11月8日に控えた米大統領選挙で共和党のドナルド・トランプに投票する者もいると語っている。

10月7日に通算12作目となるニュー・アルバム『レボリューション・レディオ』をリリースしたグリーン・デイだが、フロントマンであるビリー・ジョー・アームストロングが『NME』のインタヴューに応じ、ワイドショーを賑わす億万長者から共和党の大統領候補になったドナルド・トランプをヒトラーを引き合いに出して語り、近年のアメリカ政府に対する不満について語っている。

インタヴュー内でビリー・ジョー・アームストロングは、以下のように明かしている。「オクラホマにいる俺の親族の中には、熱心なトランプ支持者がいるんだ。奴は政策すら持っていないのに彼らがなぜ支持してるのか明確な答えなんてないんだよ」

「リーダーになろうとしてる奴が質問にも答えられないのに、自由の国のリーダーに誰がふさわしいかなんて考えられると思うか?」とビリー・ジョー・アームストロングは続けている。

「あのクソみたいな壁(ドナルド・トランプがメキシコとの国境に築くと主張している壁)はありえないしね! あんなの実現しちゃいけないんだよ。ちょっと休憩させてくれ。分かるだろ、俺は大規模な政治操作だと思うんだ。君たちのおじいちゃんおばあちゃんは、『ナショナル・インクアイアー』(ゴシップ誌)やタブロイド紙から情報を仕入れてるような『FOXニュース』によってハイジャックされたんだよ。『ヒラリー・クリントンはエイリアンの赤ちゃんです』なんて言うような奴らにな。嘘じゃない。宇宙から来たエイリアンだ!ってな。あいつら彼女を蹴落とすために藁にもすがる思いなんだよ」

ビリー・ジョー・アームストロングはドナルド・トランプの支持率が上昇を見せていることについて、「教養のない労働階級の白人」のせいであると語っている。「そこが問題なんだよ。見えないところでこういう白人のナショナリズムが醸造されてきた。今では(トランプが)マイノリティを攻撃したり非難したりする風潮を作ってるから、複雑なんだよ。露骨な女性蔑視も同時に巻き起こってるしね」

グリーン・デイは9月28日にニュージャージーのスターランド・ボールルームで行ったライヴで、“Holiday”の歌詞を「Pulverize the Eiffel Tower(エッフェル塔を粉砕しろ)」「Pulverize the Trump Towers(トランプ・タワーを粉砕しろ)」に変えて歌っている。

しかし、以前に語ったところによると、ビリー・ジョー・アームストロングはドナルド・トランプについての曲を書くことはないという。「『レボリューション・レディオ』にはドナルド・トランプについての曲はないんだ」と彼は『Q』誌に語っている。「俺はそれをちゃんと分かってたんだ。なぜなら、彼は俺に何をする気にもさせないからね。トランプは政治を排水路に引きずり込んだのさ。WWEのレスリング試合のようにね」

バンドは2017年にツアーのためイギリスに戻り、2月5日にリーズ・ファースト・ダイレクト・アリーナで、2月6日にマンチェスター・アリーナで、2月8日にロンドンO2アリーナで公演を行う予定となっている。また、7月1日にロンドンのハイド・パークでブリティッシュ・サマー・タイム・フェスティバルのヘッドライナーを務める予定となっている。

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