グリーン・デイが自身のニュー・アルバムについて現在のアメリカ大統領選挙の情勢がどのように反映されているかについて説明し、特にドナルド・トランプの立候補をめぐる「恐怖」と「怒り」について言及している。
グリーン・デイは8月10日にニュー・アルバム『レボリューション・レディオ』を10月7日にリリースすることを発表しており、アルバムからのリード・シングルとなる“Bang Bang”を公開している。
米『ローリング・ストーン』誌に対してフロントマンのビリー・ジョー・アームストロングは次のように語っている。「これまでの選挙でも最も混乱してるよね。まさに異常だよ。もうこれ以上、怒りや激情を増やしたくないんだ。それをアルバムに反映しようとしたんだよね。恐怖や怒りを食い物にしたこんな選挙は初めてだよ。そして、その恐怖と怒りの両方をもって、闘うのか逃げるのか迫られているような、そういうある種過剰な状態にあると思うんだよ。みんな、訳がわからなくなってるよね。どちら側も誰もお互いに合理的に説明しようとしないだろ。だって、みんな恐怖と怒りに捕らわれてしまっているからさ。そして、その間のものが何もない。簡単に言えば、そうしたものがアルバムに反映されてるんだ。でも、問題の一部として自分自身のことも見ようと努めたけどね」
「面白いんだ」と彼は続けている。「これらの曲は大統領選挙の前に書かれたものなんだけどね。たくさんのメタファーを使っていて、優れたパンク・ロッカーがそうするように、誇張してるんだけどさ。面白いのは“Bang Bang”や“Say Goodbye”の曲ではメタファーが文字通り現実になってきてるんだ。それは少し怖くなることでもある。だって、言わば、ある意味、未来を予言しているようなものだからね」
しかし、ビリー・ジョー・アームストロングは未来について「楽観的」だとも続けている。「企業体の報道機関やなんかで人々が観てるのは茶番だろ。リアリティ番組でさ、『今回の選挙がどうなるか見てみましょう』って感じだよね。でも、他のことに目を向ければ、ムーヴメントは起こってるんだよ」
「バーニー・サンダースは新しい地平を作ったと思うんだよ。単に対立候補というだけじゃなくて、ワシントンの内部に入り込んだと思うんだ。若い人たちが投票を始めて、マイナーな候補に投票し始めたと思うんだよね。そして、自分の街の選挙事務所に足を運び始めたと思うんだ。これからの10年は大きく物事が変わると思ってるんだよね」
インタヴューの他の箇所ではビリー・ジョー・アームストロングは“Bang Bang”について次のように語っている。「これはアメリカで起きている銃乱射事件の犯人の思考様式に、自己陶酔的なソーシャル・メディアが入り交じったものについての曲なんだ。こういった暴挙が起きながらも、それが同時に映像に収められ、俺たちは自らを監視下に置いている。俺にとって、それはすごく歪んでるもののように感じるんだよね」
殺人犯の視点を描こうとしたことについて、こう続けている。「そういった人物の頭に入っていくのはゾッとしたよ。“Bang Bang”を書き終えた後、俺はその思考が俺の頭から出てってほしいとしか思えなかった。マジで怖かったからさ。俺はその思考を理解しようとしたとは言えなくて、単にそのキャラクターを導き出そうとしたんだ。大袈裟に言うわけじゃないんだけど、そこには少しカルチャーも反映されているんだよね」
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