Photo: Cecily Eno

ブライアン・イーノはビーティー・ウルフとの新曲“Suddenly”と“Big Empty Country”の音源が公開されている。

2曲はそれぞれヴァーヴ・レコーズより6月6日に全世界同時リリースされるコラボレーション・アルバム『ルミナル』と『ラタラル』に収録される。

それぞれの音源はこちらから。

ブライアン・イーノとビーティー・ウルフの出会いは2022年のサウス・バイ・サウスウエストに遡る。二人はサウス・バイ・サウスウエストにて「アートと気候(Art and Climate)」と題して特別講演を行い、この公演はサウス・バイ・サウスウエストの25年間の歴史の中でベスト・トークの一つに選ばれた。

その後、二人はそれぞれロンドンの別々のギャラリーでビジュアル・アートやコンセプチュアル・アートの作品を展示していたときに再会し、音楽的なコラボレーションが生まれたという。

『ルミナル』は“ドリーム・ミュージック”、『ラタラル』は“スペース・ミュージック”というコンセプトとのことで、二人は2024年まで散発的にレコーディングされたこのプロジェクトでのコラボレーションを振り返って、次のように述べている。

「音楽は感情を喚起するものです。その感情の中には、馴染みのあるものもあれば、そうでないもの、あるいは複数の異なる感情が複雑に混ざり合ったものもあります。他の言語や文化には、そのような感情を表す美しい言葉がたくさんあります。そう、英語にはない言葉です。感情に名前をつけることで、私たちはその感情をより感じやすく、より具体的にすることができます。アートは、私たちがこれまで感じたことのないような感情や、あるいは感情の混ざり合いを引き起こすことができます。このように、アート作品は、ある種のフィーリングの『母』となり、そのフィーリングを見つけ、再体験するための場所になり得るのです。私たちが取り組んだ感情の中には、次のようなものがありました。

Ailyak (ブルガリア語)…ゆっくりと、プロセスを楽しむこと
Commuovere (イタリア語)…感動すること
Dor (ルーマニア語)…あこがれ、帰属意識
Duende (スペイン語)…ゾクゾクすること
Fèath (ゲール語)…静寂、平和
Gezelligheid (オランダ語)…温かい親密さ
Ilinx (フランス語) …遊びによる不思議な興奮
Jijivisha (サンスクリット語)…人生を全うすること
Liget (フィリピン語)…燃えるようなエネルギー、生命の輝き
Merak (セルビア語)…宇宙と一体になること
Meraki (ギリシャ語)…何かに没頭すること
Mono no aware (日本語)…人生のはかなさに感謝すること
Onsra (ボロ語)…愛を失うことを予期すること
Pronoia(ギリシャ語)…パラノイアの反対の意
Sisu (フィンランド語)…決意、気概
Torschlusspanik (ドイツ語)…時間がなくなることへの恐怖
Ya’aburnee (アラビア語)…誰かがいない世界で生きたくないということ」

また、ブライアン・イーノのジェネレイティヴ映画『ENO』が日本国内でも上映されることが決定した。本作は観るたびに内容が変わる映画、二度とおなじ上映を体験することができない、ギャリー・ハストウィット監督によるドキュメンタリー映画となっている。上映館やスケジュール等の詳細は今後発表される。

2枚のアルバムのトラックリストは以下の通り。

『ルミナル』
1. Milky Sleep
2. Hopelessly At Ease
3. My Lovely Days
4. Play On
5. Shhh
6. Suddenly
7. A Ceiling and a Lifeboat
8. And Live Again
9. Breath March
10. Never Was It Now
11. What We Are

『ラタラル』
1. Big Empty Country Pt. I
2. Big Empty Country Pt. II
3. Big Empty Country Pt. III
4. Big Empty Country Pt. IV
5. Big Empty Country Pt. V
6. Big Empty Country Pt. VI
7. Big Empty Country Pt. VII
8. Big Empty Country Pt. VIII

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