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プリンスは製作中止になったドキュメンタリーの監督がネットフリックスがプロジェクトを中止させたことについて「冗談みたいだ」と語っている。

先月、ネットフリックスはプリンスの遺産管理団体との新たな「相互合意」によってその生涯を追った全9編のドキュメンタリーの製作を中止することを発表している。代わりにネットフリックスとプリンスの遺産管理団体は「アーカイヴからの独占コンテンツを使った新たなドキュメンタリーを製作する」としている。

今回、『O.J.:メイド・イン・アメリカ』で知られ、中止となったプロジェクトの監督を務めていたエズラ・エデルマンはシリーズを中止するという決定について初めて口を開いている。

パブロ・トーレのポッドキャストに出演したエズラ・エデルマンは次のように語っている。「冗談みたいだね……見過ごせないよ。自分たちの利益にしか興味がない人たちによる近視眼的な考えだよね。プリンスの人間らしさを恐れているんだ」

エズラ・エデルマンはプリンスの遺産管理団体から編集変更のリストが送られてきたとのことで、それが彼の求めるストーリーを伝える妨げになっていると説明している。「事実として正確ではない映画を出すことに興味のある人間だとでも思ったのかね」

エズラ・エデルマンはプリンスのクリエイティヴ面での才能と人間的な内面のバランスを取ろうとしていたと語っている。「みんなの考えるプリンスのすべてがこの映画にはある。その才能に浸ることができる。彼の人間らしさとも向き合わなければならない。彼は感情の面でも虐待的だったし、肉体的な面でも虐待的だった」

エズラ・エデルマンはエヴァ・デュヴァネイに代わってプリンスのアーカイヴ映像への広範なアクセスと共に4年にわたってドキュメンタリーを製作してきた。

しかし、昨年7月、エズラ・エデルマンによるドキュメンタリーはプリンスの遺産管理団体との度重なる口論の末に公開を止められて、「暗礁に乗り上げた」と報じられていた。プリンスの遺産管理団体は最初の編集版は事実と異なる「ドラマティックな」内容や、彼の人生における特定の出来事の「センセーショナルな」表現に満ちていたと述べている。

ドキュメンタリーは6時間の長さの契約だったが、エズラ・エデルマンによるドキュメンタリーは9時間に及ぶもので、これが契約違反にあたるとも報じられている。

プリンスは2016年にフェンタニルのオーヴァードーズで亡くなっており、遺言は残していなかった。そのため、6人の相続人が均等に遺産を相続することになったが、遺産の管理方法をめぐって長い法廷闘争の火種となることとなっている。

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