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YouTubeは世界のビッグ・アーティストのヴォーカルをAIで再現して音楽を作ることができる新機能を導入している。

YouTubeは今回、トラックのムードやコンセプトに合わせてユーザーの求める方向性でAIがヴォーカルを生成するテキスト・ベースの新機能であるドリーム・トラックを発表している。先月、YouTubeは開発中の技術についてユニバーサル・ミュージック、ソニー・ミュージック・エンタテインメント、ワーナー・ミュージック・グループといったメジャー・レーベルと話し合いをしていると報じられていた。

デミ・ロヴァート、アレック・ベンジャミン、チャーリー・プース、チャーリーXCX、ジョン・レジェンド、シーア、T-ペイン、トロイ・シヴァン、パプースという9組のアーティストが声を提供しており、この機能は一部のユーザーのみに提供される。

YouTubeのスポークスパーソンはブログでドリーム・トラックの曲の音源は30秒までになると述べている。YouTubeの音楽部門のトップであるリオール・コーエンとトニー・リードはこの「実験」は「アーティストとクリエイター、最終的にはファンにより深い繋がりを生み出すためのテクノロジーになるかを探ってみるために企画された」と語っている。

「これらの実験を組み合わせることで、アーティストやクリエイターが想像力を膨らませ、創造的なプロセスを補強するAIの可能性を探っています」と彼らは続けている。「さらにファンは愛するクリエイターと新しい方法で繋がることができ、インタラクティヴなツールと体験でより近づくことができるでしょう。これらのおかげで反復しながら強化することができ、今後のアプリに役立てていきます」

ドリーム・トラックはYouTubeとグーグルが発表しているAIによる多くの音楽技術の一つとなっている。

「思いついたことやアイディアをシームレスに音楽にできることを想像してみてください。鼻歌を歌うだけで新しいギター・リフを作ったり、取り組んでいるポップ・トラックにレゲトンの感じを加えてみたりできるのです」とブログには記されている。「私たちはこのような可能性を実現する見込みのあるツールを開発しています。ミュージック・AI・インキュベーターの参加者は今年からこれらをテストできる予定です」

チャーリーXCXとデミ・ロヴァートはドリーム・トラックに参加した理由について説明している。チャーリーXCXは次のように述べている。「YouTubeから最初にアプローチされた時も慎重な姿勢を崩さなかったし、今もそうです」

「AIは私たちがちゃんと理解していない形で世界や音楽業界を変えていくことになるでしょう。この実験はクリエイティヴ面での今後の可能性について少しかもしれませんが、知見を与えてくれるでしょう。そこから生まれてくるものに興味を持っています」

デミ・ロヴァートは次のように説明している。「私のキャリアは限界を押し広げ、ファンのために最も興味深い音楽を作り出すことでした。私はオープンマインドですし、グーグルとYouTubeとのこの実験は前向きで啓発してくれる体験になるでしょう」

ドリーム・トラックはグーグルが既に発表しているミュージックLMと似たもので、ミュージックLMもテキスト入力に基づいて音楽を作ることができるソフトウェアだったが、ミュージックLMがインストゥルメンタルを作り出すのに対して、ドリーム・トラックはヴォーカルを扱ったものとなっている。

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