トニー・ベネットが亡くなったと報じられている。享年96歳だった。
『ヴァラエティ』誌によれば、現地時間7月21日朝にトニー・ベネットはニューヨークで亡くなったという。
トニー・ベネットは2016年にアルツハイマー病と診断されていた。彼は病状を2021年初頭に公にしたが、その年の8月に引退するまでレコーディングとライヴ活動を続けていた。
1926年にニューヨークで生まれたトニー・ベネットはキャリアを通して20個のグラミー賞を受賞しており、生涯業績賞も受賞している。彼は全世界で5000万枚のセールスを上げており、“Rags To Riches”や“I Left My Heart In San Francisco”といったヒット曲で知られている。
トニー・ベネットのデビュー・アルバム『ビコーズ・オブ・ユー』は1952年にリリースされている。彼はキャリアを通して70枚以上のアルバムをリリースしており、最後にリリースされたのはレディー・ガガとのコラボレーションとなる2021年発表の『ラヴ・フォー・セール』だった。
トニー・ベネットが2021年に引退を発表した直後にレディー・ガガとトニー・ベネットはニューヨークのレディオ・シティ・ホールで特別な2公演を行っている。このパフォーマンスは『ワン・ラスト・タイム』というタイトルでテレビ番組化され、エミー賞にもノミネートされている。
レディー・ガガとトニー・ベネットは2014年にデュエット・アルバム『チーク・トゥ・チーク』もリリースしている。
1965年の『ライフ』誌のインタヴューでトニー・ベネットの先輩であるフランク・シナトラはトニー・ベネットのことを「業界最高のシンガー」と評している。
「彼を観ていると興奮するんだ。彼には感動するよ」とフランク・シナトラは説明している。「彼は作曲家が頭で考えていること、おそらくは少しそれを超えるものをやってくれるシンガーなんだ」
トニー・ベネットはポール・マッカートニー、アレサ・フランクリン、エルトン・ジョン、エイミー・ワインハウス、ジョージ・マイケルともコラボレーションしている。
トニー・ベネットはシンガーをしながらウェイターとして働いた後、ニューヨーク工芸高校で音楽と絵画を学んでいる。1944年にはアメリカ陸軍に徴兵され、第二次世界大戦のフランスとドイツで戦地に赴いている。
帰国後、シンガーとしてのキャリアを再開し、トニー・ベネットは“Because Of You”で初の全米シングル・チャート1位を獲得している。その後、トニー・ベネットは各年代で全米チャート入りを果たしている。
トニー・ベネットは妻のスーザン・クロウ、4人の子ども、ダニー、デイ、ジョアンナ、アントニアを残している。
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