30位 フェッティ・ワップ 『フェッティ・ワップ』
“Trap Queen”は、不思議な、そしてさえずるような、今や彼のブランドとなった独特な音楽を世に送り出すことになった。オート・チューンの下、独自の部屋を揺らすようなヒップ・ホップビートで半ば歌い、半ばラップをし、心に響くサウンドを作り上げている。この音楽の融合でメインストリームを揺るがすことは難しいと思われていたが、見事にそれをやってのけた。
29位 ザ・リバティーンズ 『リバティーンズ再臨』
これは終盤に向けた踏み台のようにもとれるし、彼らが10年前に打ち立てたハイ・スタンダードな楽曲への前進のようにも感じられる。音楽は必ずしも調和してない一方で、歌詞はザ・リバティーンズがイギリスのバンドの中で絶対的な地位にいることを再認識させたし、アルビオンに乗り込む新しい世代のファンたちにも受け継がれていくだろう。
28位 ローラ・マーリング 『ショート・ムーヴィー』
このアルバムには、ヴィネット形式の飾り模様のように、気分や瞬間、人々や場所が、自然に流れ込んでくる。しかし、終盤には苦労して得た英知とともに、旅の終了を匂わせる。ローラ・マーリング自身が物語の主人公であり、他のあらゆる人と同じように欠点を持ち、それによって強く突き動かされる様が描かれている。
27位 マック・デマルコ 『アナザー・ワン』
普遍性を書くことができるということは、ソングライターとしての野心的な成長を意味している。そして、マック・デマルコは、現在それを最高のものに昇華させることができる1人である。
26位 ホーリー・ハーンダン『プラットフォーム』
『プラットフォーム』は、ホーリー・ハーンダンの3枚目のアルバムであり、そして彼女の最初の4ADレーベルでの作品である。壊れたビデオ・ファイルのようなピクピクとしたサウンドと、きらびやかなメロディを歌う彼女の声による刺激的でエレクトロニックなポップ・サウンドがヴェールを脱ぐことになったのだ。
25位 ビョーク『ヴァルニキュラ』
ビョークによる巧みなストリングスのアレンジ(“Lionsong”、“Family”)で、その言葉通り素直にその心を表現している。それをヴェネズエラ人のプロデューサーであるアルカが、並外れたサウンドの象徴ともとれる複雑なビート (“Lionsong”、“Notget”) に乗せ、ビョークの実生活での崩壊をそのリズムに反映させている。勇敢で美しく、感動的なアルバムである。
24位 スフィアン・スティーヴンス『キャリー&ローウェル』
『キャリー&ローウェル』は、スフィアン・スティーヴンスの作品の中で、最も飾り気のない、そして全編を通して素晴らしい彼の最高傑作とも言えるレコードだ。だが、しかし、最も暗い作品でもある。ブラスバンドのファンファーレで始まる2006年の“Adlai Stevenson”や、2005年の”Chicago”のようなファンシーなパーティ曲は一切存在しない。アルバムを通して、憂鬱で繊細なオルタネイティヴ・フォークに浸りながら、どこか甘く、そして血まみれの深い悲しみと孤独さに満ちている。
23位 ドレイク 『イフ・ユーアー・リーディング・ディス・イッツ・トゥー・レイト』
ドレイクの音楽は、100メートル走の外でゆっくりと散歩していたような王者の男が、突然ウィニング・ランのなかに割って入り、異議を唱え、抗議をするためにウィニング・ランを止めてしまうようなものだ。
22位 コートニー・バーネット『サムタイムス・アイ・シット・アンド・シンク、サムタイムス・アイ・ジャスト・シット』
誰もがどうしようもなく、2010年代の意味のない騒音に意味を持たそうと考えているが、コートニー・バーネットの皮肉的な観察や苛性ユーモアは彼女を完璧なスポークスマンに仕立て上げることになった。彼女は玉座など必要としていないかもしれない。しかし、それをうまく使いこなすソングライターはそう多くはいないのだ。
21位 シャミール『ラチェット』
1994年生まれのシャミール・ベイリーは、数えられないほど多くの80年代のソウルフルな音楽を吸収し自分のものにしている。『ラチェット』は、このラスベガス出身のシャミールのデビュー作で、すべてのヴィンテージ・ダンス・ナンバーを材料にしたようなアルバムとなっている。
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