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NME Japanでは今週末に行われるサマーソニック2019の観たいアーティストのランキングを作成してみました。今年は3日間開催ということで、1位〜30位のランキングとなっています。とはいっても、これだけ多くのアーティストが出演するサマーソニックです。なので、あくまで独断で、編集部で観たいと思ったアーティストのなかから、このランキングを作成してみました。ぜひ参考にしてみてください。

30位 ザ・ストラッツ


2000年に第1回が開催されて以来、今年で20回目を迎えるサマーソニック。10年ぶりに3日間にわたって開催される今年のサマーソニックで、幕張会場のメイン・ステージとなるマリン・ステージで初日のスタートを飾るのは、今回で3度目の出演となるザ・ストラッツだ。デビューから間もなくしてザ・ローリング・ストーンズやモトリー・クルーのフェアウェル・ツアーのサポート・アクトに抜擢されるなど、伝統的なグラム・ロックの継承者としての名を欲しいままにしてきたザ・ストラッツだが、4年ぶりとなる2作目『ヤング&デンジャラス』が2018年にリリースされてからは初の来日となる。フー・ファイターズのデイヴ・グロールも絶賛する彼らなりのパーティーを早く観たい。

29位 サイケデリック・ポーン・クランペッツ


オーストラリアのパース出身でこのバンド名ということで、それだけでピンと来る人も少なくないのではないか。テーム・インパラやポンドを初めとした同胞の先輩バンドたちの例に洩れず、バンド名の通りのサイケデリアをベースにした音楽を打ち出している彼らだが、遊び心溢れるそのサウンドは一筋縄ではいかない。ポンドやコートニー・バーネットらが所属するマラソン・アーティスツに移籍し、今年5月に移籍後第1弾となるサード・アルバム『ワッチャマコールイット』がリリースされたタイミングでの初来日となるわけだが、ミュージック・ビデオでも観られるようなその軽妙に歪んだ空気感をステージ目一杯に漂わせてくれることを願おう。

28位 シェイド


マックスとスペンサーの双子のエルンスト兄弟と、フロントウーマンのチェルシー・リーからなるワシントン出身のトリオであるシェイドだが、“Trampoline”がアップルのCMに使われたことで話題になり、同曲は米『ビルボード』のオルタナティヴ・ソングのチャートで女性ヴォーカリストを擁するバンドの楽曲としては16年ぶりとなる首位を獲得している。チェルシー・リーのヴォーカリストとしての実力は、ソロ・アーティストとしてアトランティック・レコードと契約していたという経歴が裏付けており、午前中からオーディエンスを牽引してくれるはずだ。

27位 トム・ウォーカー


今年2月に行われた第39回ブリット・アウォーズ授賞式でブリティッシュ・ブレイクスルー賞を受賞したトム・ウォーカーは、UKにおけるシンガー・ソングライターの伝統を現在進行形で受け継ごうとしている筆頭の一人だ。今年行ったインタヴューでは初の来日公演となるサマーソニックのステージについて、「ダイナミックでエキサイティングなものになる」と語っていたが、過去に同賞を受賞したラグンボーン・マンを筆頭に、力強い歌声を持つポップ・ミュージックが一つのシーンとして成立していると言えるUKの系譜に連なる最新のアーティストを、デビュー作『ホワット・ア・タイム・トゥー・ビー・アライヴ』を今年3月にリリースした直後という絶好のタイミングで観られることに感謝したい。

26位 FKJ


東京のみの出演となるフレンチ・キウイ・ジュースことFKJに用意されたのは、最終日のビーチ・ステージのトリという、彼のグルーヴに身を委ねるには最高のシチュエーションだ。2017年にリリースしたセルフ・タイトル作でデビューしたFKJは、シンガー/プロデューサー、そしてマルチ・インストゥルメンタリストとして自らの手で楽器を演奏しながら、フレンチ・エレクトロのシーンで独自の路線を歩んできた。キーボードやギター、ベース、サックスを初め7種類もの楽器を一人で操りながら楽曲を再現していく彼のパフォーマンスは、その音楽が生み出す恍惚な雰囲気と相まって、夜の帳に美しい光景をもたらしてくれるはずだ。

25位 サーカ・ウェーヴス


こちらも東京公演のみの出演となる、2日目のレインボー・ステージに出演するサーカ・ウェイヴス。初出演を果たした2015年から数えて、早くも4度目のサマーソニック出演となる。今年4月にリリースされたサード・アルバム『ワッツ・イット・ライク・オーヴァー・ゼア?』は、セカンド・アルバムの『ディファレント・クリーチャーズ』から一転、ポップの要素を大胆に取り入れたバンドの野心作だったが、今後ライヴでの鉄板となりそうなポテンシャルを秘めている新作の楽曲たちは、ステージの上でどんな化学反応を起こしてくれるのだろうか。新世代の担い手としてUKロックを忠実に伝えてきた彼らの、一回りスケールの大きくなった姿に期待したい。

24位 サム・フェンダー


単独での初来日公演が発表されていたが、中止になってしまったので待望の初来日である。ブリット・アウォーズで批評家の選ぶ今年の新人賞を受賞したニューカッスル出身のサム・フェンダーは現在のUKで最も注目を集めている新進気鋭のシンガー・ソングライターの一人だ。男性の自殺について歌った“Dead Boys”を初め、自身の出自や周囲を取り巻く社会問題といったリアルなテーマをソリッドなギターに乗せて歌うその音楽性はまるで一流の水墨画のようで、その間合いだけで彼の才能の大きさが伝わってくる。ブルース・スプリングスティーンに影響を受けたことを公言している彼だが、来月には待望のデビュー・アルバム『ハイパーソニック・ミサイルズ』のリリースも控えており、今のうちにその真価をこの目で確認しておきたい。

23位 リタ・オラ


ジェイ・Zのロック・ネイションと契約し、2012年のデビュー作『オラ』で一躍期待のポップ・センセーションとなったリタ・オラ。その後はロック・ネイションとの法廷闘争を初めとしたゴシップの話題が先行するようになり、音楽活動にスポットライトが当たる機会が少なくなってしまっていたリタ・オラだが、昨年にリリースした6年ぶりとなる待望のセカンド・アルバム『フェニックス』でアーティストとしての存在感を見事に示し、文字通りシーンの中心に舞い戻ることに成功している。エド・シーランが手掛けた“Your Song”やアヴィーチーとの“Lonely Together”を初め、アンセムには事欠かない。ポップスターとしての実力を遺憾なく発揮してほしいところだ。

22位 MGMT


大阪では日曜日のMOUNTAIN STAGEに、幕張会場ではサマーソニック史上初の試みとして金曜日の深夜にミッドナイト・ソニックとして開催される「Spotify On Stage」に出演するMGMT。一時的な活動休止を経て、昨年5年ぶりとなる最新作『リトル・ダーク・エイジ』をリリースして復活を果たし、同年にはフジロックフェスティバルにも出演している。“Kids”という時代を象徴するアンセムを生み出し、一躍スターダムを獲得してしまった彼らだが、その後はそんな世間の脚光と距離を置く形で活動してきた。けれど、2007年のデビューから12年、彼らが時代に与えた衝撃は再び注目される時を迎えているように思う。ストリーミング時代が本格化してきた今の日本で、こうしたシチュエーションで彼らを観られることを素直に喜びたい。

21位 スーパーオーガニズム


今年1月に全国5都市で行ったジャパン・ツアーが東京での追加公演を含め、全公演がソールド・アウトになったことも記憶に新しいスーパーオーガニズムが今年はサマーソニックに登場する。ヒップホップもエレクトロもポップもインディ・ロックもフラットに同居できることを体現してみせたスーパーオーガニズムの音楽はフジロックフェスティバルへの出演に続いて、都市型フェスティバルだからこそ新たに見える面白さがあると思う。“Everybody Wants To Famous”を初めとしたアンセムと化している代表曲のパフォーマンスは間違いなく楽しいものになるだろうし、日本人ヴォーカリストであるオロノ率いる8人組バンドの真価を再確認できるステージになるはずだ。

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