Jenn Five/NME

Photo: Jenn Five/NME

ジェイムズ・ヘットフィールドは、メタリカが2013年にリリースした映画『スルー・ザ・ネヴァー』についての収支面での失敗やほろ苦い思いについて語っている。

ジェイムズ・ヘットフィールドは、ファンクラブ・マガジン『So What!』誌に対し、世間の映画に対するイメージがその映画の成功に多大な影響を及ぼす現状について感じたこと、そして観客はこの映画を本当に理解していなかったことについて語っている。

「あの映画は本当にほろ苦い思い出だよね」とジェイムズ・ヘットフィールドは語っている。「俺たちは大金をつぎ込み、そして時間や労力も費やした。どんなにすごい映画になるんだろうって期待しながらね。他にはない映画になりそうだと思ってわくわくしたね。しかし、結局それは失敗に終わったんだ。この映画はコンサートフィルムでもなければ、アクションドラマでもないし、なんかそんなものの中間だ。なんだかその割れ目に落ちてしまったようだった。消えてしまったんだ。それを見るのが悲しかったよ」

ジェイムズ・ヘットフィールドはこう続けている。「エンターテイメントの分野ではね、特に映画の世界では、2年間のすべての努力が金曜の1夜にすべてにかかっているんだ。『さあ、映画の公開だ!』ってね。金曜の夜までに、この映画がどんな出来で、興行収入でどうなるかってこともなんとなくわかっていてもね」

「だけど、マネージメント会社の奴らが『ハリウッドはイメージがすべてなんだ。ハリウッドでは話題や噂を広めることがすべてのようなものだ』なんて言っていたが、俺もそれに同意するよ、そうすれば理屈に合う。もし、誰かが『ヘイ、あの映画、最高だったよ』ってツイートして、それが拡散されて噂になれば、成功の手助けになる。映画を観に行くか行かないかは、大半はそのレヴューによりけりなんだ。俺には理解できないけどね」

ジェイムズ・ヘットフィールドは、この映画の財政上の問題についても湧いてくる怒りと対峙しなければならなかったという。メタリカはトータルで約12億円以上もの損失があったと考えられている。

「ただただイライラしているだけの時があった。『一体なんだってんだよ?』って。馬鹿げている。俺はみんなを指差してそいつのせいにしてやりたかったね。この映画の制作協力者全員にね。奴らは、この映画がどうなるかなんて言わなかったが、これがハリウッドの常識なのかもな。奴らはただのいかさま師さ。奴らは俺たちに最初からクソだってわかってるものを売ったのさ。監督、制作、キャスト、誰でも責めてるよ。そしてマネージメント会社も。『お前ら、全員クソだ』って」

「俺たちは本当に大きなリスクを犯してしまった。もしかしたら、もうちょっと考える余地があったのかもしれない。かなりお金を費やして制作している段階でね。だけど、最終的な責任はすべて俺たちが背負うんだ。俺たちの失敗だって! そうなることについては理解できる。だけどね、まあ、良い授業料だったと考えるよ」

メタリカは最近この16枚組のアナログ盤による限定版のボックスセットを発表した。カーク・ハメットは、メタリカのニュー・アルバムを「おそらく」2016年中に発表すると語っている。

「103.3 The Edge WEDG-FM」にカーク・ハメットは次のように語っている。

「知っての通り、前に進んでいるんだ。来年、ニュー・アルバムをリリースできればと思ってるよ。『デス・マグネティック』と同じような流れになりそうなんだ。方向性的な意味でね。まあ、そのうち分かるよ」

「今、まさにやってるところなんだ」と彼は続けている。「3分の1まで来たとか、3分の2まで来たとか、8分の1だとか、そういうことは言いたくないんだ。だって、何が起こるか分からないし、それで曲も変わるからね。でも、最終的にはメタリカのニュー・アルバムを聴けると思うよ。2016年にほぼおそらく出るか、最悪でも2017年の初めには出したいよね」

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