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グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーの前会長であるデボラ・デューガンはレコーディング・アカデミーに対して2019年に会長に就任した際に署名した仲裁条項の取り消しを求めている。

現在は職務停止となっているデボラ・デューガンはレコーディング・アカデミーと仲裁条項を結んだ際、両者の間で起きたいかなる問題にも秘密裏に非公開で対処していくことで合意していたと説明している。

しかしながら、デボラ・デューガンは今回、自身の職務停止をめぐる一連の問題を透明化すべきだとして、関連する法的文書をすべて公開してくれるようレコーディング・アカデミーに求めている。

「アカデミーが意図的にこの論争を衆目に晒していることもあり、私はみなさんに対して世間や音楽業界にこの問題に関する一連の法的文書を公開することを求めます」とデボラ・デューガンは新たな文書で述べている。

「私には何も隠すものがありません。世間や音楽業界には、閉ざされた扉の向こうでアカデミーに起きていることを知る権限があります」

デボラ・デューガンは先日、不正疑惑が持ち上がっているとして第62回グラミー賞授賞式を10日前にして職務停止の処分が下されている。

彼女はその後、セクシャル・ハラスメントを訴えた後で会長の職を追われることになったとしてレコーディング・アカデミーに対して訴訟を起こしている。

一連の告発の中で、デボラ・デューガンはレコーディング・アカデミーの前会長であるニール・ポートナウが女性アーティストから性的虐待で訴えられているとも述べている。現時点でニール・ポートナウは彼女の主張に反応を示していない。

彼女は新たに提出した文書で次のように述べている。「強制的な仲裁は、裁判で陪審員を味方に付けられる被害者の権利を奪い、不正行為をした加害者に保護を与えるような措置です。この諸刃の剣は、職場における不正行為を永続させ、一般的に雇用される仲裁人の『クライアント』となる法人が違法行為を隠蔽することを許すものです」

デボラ・デューガンは現在レコーディング・アカデミーによって行われている捜査は「完全に偏ったもの」になっていると批判して、調査を担当している法律事務所のプロスカウアー・ローズについて「アカデミーと同盟を結んでいる法律事務所の1つ」だとした上で、代わりに独立した調査機関に依頼すべきだと主張している。

レコーディング・アカデミーはデボラ・デューガンによる新たな主張を受けて声明を発表して、次のように述べている。「デューガン氏は依然として、虚偽の情報で世間の認識を操作しようとしています。レコーディング・アカデミーでは利用可能なすべての情報を当たり、デューガン氏について次に取るべき行動を検討しています」

「このような形で状況に対処することにした彼女の決断には失望しており、彼女がしている多くの主張に強く反対します。現時点で私たちは将来に重きを置いており、今後も変化や進歩のアジェンダを存続させていくことを楽しみにしています」

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