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デヴィッド・ギルモアのギターを史上最高額で落札した人物は競売大手「クリスティーズ」で行われたこのオークションを振り返り、ピンク・フロイドへの愛を語っている。

デヴィッド・ギルモアのギターを落札したのはNFLのインディアナポリス・コルツのオーナーであるジム・アーセイという人物で、彼は20億ドル(約2150億円)の純資産を所有しているとされている。ジム・アーセイは米『ローリング・ストーン』誌のインタヴューに応じて、総額で2149万750ドル(約23億円)の資金が集まったこのオークションでデヴィッド・ギルモアのギターを史上最高額で落札したことを振り返っている。また、この日のオークションの収益はすべて環境保護団体「クライアント・アース」に寄付されている。

「ピンク・フロイドが大好きなんだよ。それは否定できないね」とジム・アーセイは語っている。彼はこの日に集まった総額のおよそ5分の1の金額となる397万5000ドル(約4億2700万円)で1969年製ブラックのフェンダー・ストラトキャスターを落札しており、ギターのオークション落札額の世界記録を樹立している。「ブラック・ストラト」という愛称で知られるこのギターは、“Comfortably Numb”や“Money”、“Shine On You Crazy Diamond”といった楽曲で使用されたことで知られている。

ジム・アーセイは代理人を通じて「ブラック・ストラト」のフライトケースも17万5000ドル(約1880万円)で落札しているほか、“Wish You Were Here”などで使用されたマーティンの1969年製D-35アコースティック・ギターも109万5000ドル(約1億1800万円)で落札している。

ジム・アーセイはマーティンのアコースティック・ギターの落札額が90万ドル(約9680万円)を突破した際、「オーディションの記録を更新することになる」ことを確信したのだという。「普通じゃなかったね。驚いていたよ。どうしてだ? 何が起きているんだ? ってね。けど、ピンク・フロイドは世界的にとても大きな影響力を持っているんだ」

ジム・アーセイは長年にわたってピンク・フロイドの熱狂的なファンだったという。ジム・アーセイは米『ローリング・ストーン』誌とのインタヴューの中で、1977年にバンドがシカゴのソルジャー・フィールドで行った、『アニマルズ』と『炎〜あなたがここにいてほしい』の全編演奏公演を最前列で観たことを明かしている。

「(ロジャー・)ウォーターズの歌詞にギルモアの演奏、彼らの物語はあまりにも偉大すぎて、言葉ではこの興奮を伝えきれないよ」とジム・アーセイは語っている。「デヴィッド・ギルモアは彼一人でも成立しているしね」

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