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TOTOのスティーヴ・ルカサーは来日公演に向けてインタヴューが公開されている。

TOTOの来日公演はデビュー40周年を記念したもので、2月14日の広島公演からスタートして全8公演が行われる。

スティーヴ・ルカサーは今回の40周年ツアーについて次のように語っている。「40周年記念ツアーももう2年目に入っているけれど、とてもファンタスティックだよ。オーストラリアではフェスティヴァルに出て、ジェファーソン・スターシップなんかとも一緒になったけど、どこもこっちが驚くほど熱狂的な賑わいだ。中でも一番嬉しいことの一つは、若い層がたくさんライヴを観に来てくれて、皆がオレたちに大きな興味を持ってくれている、ということだね。ストリーミングも、YouTubeだ、スポティファイだ、いろいろ合わせると10億(回再生)に達するし。バンド自体、この5年で大きくジャンプ・アップしている。ここに来てさらに新しいキャリアを築いている、そんな気運に乗っているんだ。それも60代になってからだぜ(笑)。夏にやるアメリカのツアーはすでに全てソールド・アウトだし、ブドーカン(日本武道館)も完売だ。とてもエキサイティングな時代で、とにかくバンドが凄いんだ。デイヴ(・ペイチ)の代わりにキーボードを務めるゼイヴィアー(ドミニク・”ザヴィエル”・タプリン)がまた素晴らしいプレイヤーなんだ。以前はプリンスのキーボードをやっていたんだけど(バンド:NPG-Qに参加)、若いのに本当に良いミュージシャンだよ。今回は昔のレアなレパートリーを入れたり、また、アコースティック・セットも用意しているよ。『40 Trips Tour』、40周年を記念するツアーだから、全てをフレッシュなものに、って考えている。セットリストもずっと同じではなく、少しずつ変えているんだ」

ウィーザーの“Hash Pipe”をカヴァーしたことについては次のように語っている。「ああ、それに関して説明すると、ウィーザーが“Africa”をカヴァーして、それでオレたちのオリジナル版も改めて注目されるようになったんだ。だから、コール&レスポンスで、オレたちが彼らの曲をやるのも面白いんじゃないかと思ったんだ。去年の夏にリンゴ(・スター)とヨーロッパをツアーしていたんだけれど、その時、スティーヴ・ポーカロが教えてくれて、じゃぁ、何かやるか、って話になって彼らの曲をいくつか聴いて、結局“Hash Pipe”をやるのが音楽シーン的に一番だろうなってなったんだ。それで2コードの曲でもオレたち印のスタンプを押したようなものにしようと思い、スティーヴがクールなトラックを作ってくれた。それをユニバーサル・リパブリックに渡したんだけれど、何の反応もなかったから、じゃぁ自分たちで発表するかってなって。なんのプロモーションもしないで100万回再生されたよ。だから、オレたちは彼らのカヴァーを快く受け入れたんだけれど、彼らはオレたちからの愛情を受け取ってくれなかった。まったく良い話じゃないぜ(笑)」

先日、31枚組のボックスセット『オール・イン』をリリースしたTOTOだが、現在のストリーミング時代については次のように語っている。「レコード会社の戦略的なこともあるけれど、ボックス・セットは完売してコレクターズ・アイテムになりつつある。それなので、今度は安価で手に入るCD数枚だけ、っていうのも考える時期に来ているのは確かだ。ところで、オレたちミュージシャンに入る金がどれくらいとか考えたことはあるかい? ツアーやグッズはちゃんとした額になるし、ツアーでもしっかりとVIP待遇を受けられるようになった。でも、百万回ストリーミングされたってレコード会社に3,000ドル、ソングライターに3,000ドル、そして他にいくらか払って、タックスを差し引いて、オレに入って来るのは5ドル。これはジョークでも何でもない、本当の数字なんだ。年に200日とかツアーに出ているからファミリーを養うことはできるし、この仕事を愛しているから続けてはいられるけれど、テクノロジーの進歩によって人生が変わり、同じ生活を送るためにはよりハードに働かなくてはならなくなっているよ。ビジネスそのものが変わってきているから」

彼は次のように続けている。「若い連中はまた違った捉え方をしているだろうけれど、それだと2年くらいのキャリアで終わってしまうよ。誰もオレたちのような45年のキャリアは築くことはできないだろうな。ガレージ・バンドで即席のソングライターになれて、コンピューターのボタンを押すだけで『オレはプロデューサーだ!』とか言っていられる時代だけど、オレなんかは12歳の時に1日8時間の練習をして今の自分の基礎を作ったんだ(笑)。それに、今、No.1レコードってなんの意味があるんだい? 1983年に『TOTO IV』は500万枚のセールスに達したけれど、今はどうだい? 2,500枚CDが売れたらNo.1になれるんじゃないか? そんなのまったく意味がないよ。オレが若い時はヒットするレコードは1週間に100万枚売れたもんさ。今は1週間で100枚とか当たり前だろ?(笑) ミュージック・ビジネスがそれだけ変化した、ということなんだ」

インタヴューは日本のファンへのメッセージで締めくくられている。「ハロー、ハロー、親愛なる日本の皆、ルークだよ。長年にわたる応援、本当に心から感謝しているよ。日本には毎年行っているけれど、日本に飛ぶ度に故郷に戻ったような気分になれるんだ。優しい人々、美しい文化、日本に関する全てのことに心を打たれる。かれこれ43年も近くにいてくれて、本当に光栄に思っている。約束するよ、死ぬまで毎年一度は日本に足を運ぶ、と」

来日公演の日程は以下の通り。

2019年2月14日(木)広島文化学園 HBGホール
2019年2月16日(土)金沢歌劇座
2019年2月18日(月)福岡市民会館
2019年2月20日(水)日本武道館
2019年2月21日(木)大阪城ホール
2019年2月23日(土)岩手県民会館
2019年2月25日(月)名古屋国際会議場センチュリーホール
2019年2月27日(水)仙台サンプラザホール

東京・大阪
S:¥14,000 A:¥13,000 B:¥9,000

広島・金沢・福岡・岩手・名古屋・仙台
S:¥14,000 A:¥13,000

更なる公演の詳細は以下のサイトで御確認ください。

https://udo.jp/

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