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映画『ボヘミアン・ラプソディ』の監督を務めていたブライアン・シンガーは4人の男性から過去の性的暴行を告発されたことが明らかになっている。

一連の告発は『アトランティック』誌に掲載されたもので、12ヶ月にわたる調査に基づいているというこの記事には、被害を受けた当時に未成年だった男性からの告発も含まれている。

実名でブライアン・シンガーを告発したヴィクター・ヴァルドビノスは同誌の中で、ブライアン・シンガーが手掛けた1998年の『ゴールデンボーイ』にエキストラとして出演した際に、セットのロッカールームで彼から性的な行いを受けたと告発している。

一方、エリック(仮名)とアンディ(仮名)の二人は、彼らが法的に違法に当たる18歳以下であったことを知りながら、ブライアン・シンガーがカリフォルニアで彼らと性的な関係を持ったと告発している。エリックとアンディは当時15歳だったという。4人目のベン(仮名)は彼が「17歳か18歳」の時にブライアン・シンガーとオーラル・セックスをしたと告発している。

『アトランティック』誌は今回の調査に当たって「50人以上の情報筋」に話を聞いたことを明かしている。インタヴューを受けた人々の多くは、ブライアン・シンガーによる性的暴行が原因で「薬物依存の問題や鬱病、PTSD」といった精神的な病を抱えてしまったことを明かしているという。

ブライアン・シンガーの法定代理人であるアンドリュー・ブレトラーは彼の一連の容疑を否認している。アンドリュー・ブレトラーはブライアン・シンガーがこれまで一度も逮捕や罪に問われたことがないとした上で、未成年者への関心や彼らと性的な関係を持ったことを彼は「全面的に否定」してきたと主張している。

ブライアン・シンガーは2017年の12月、サンクスギヴィングの休暇後に映画のセットに姿を表さなかったことなどが理由で監督を降板しており、デクスター・フレッチャーが後任として起用されている。ブライアン・シンガーについてはラミ・マレックと衝突していたことが報じられていたほか、一連の性的暴行疑惑も報じられており、本作の監督を降板した後で訴訟を起こされている。

ブライアン・シンガーは一連の疑惑について「全面的に否定」しているほか、昨年の10月には『エスクァイア』誌で詳細が報じられていた過去の性的暴行疑惑を否定する声明を発表している。

一方、映画『ボヘミアン・ラプソディ』で主演を務めるラミ・マレックは一連の性的暴行疑惑が向けられている同作の元監督であるブライアン・シンガーについて、映画の撮影が始まる前までは彼の疑惑について知らなかったと語っている。

「僕の知っている限り、ブライアン・シンガーが決まるよりも以前から僕のキャスティングは検討してもらっていたんだ。僕は撮影が始まる1年くらい前から準備を始めていてね。だから、彼のことを調べたことはなかったんだ」とラミ・マレックは『ロサンゼルス・タイムズ』紙に語っている。「ブライアンのことはそこまで知らなかったんだよ。正直に言うと、信じてくれるかは分からないけど、彼に向けられた疑惑だったりそういうものは知らなかったんだ。それが事実だよ。そういう時にどうすべきかなんて誰にも分からないわけでね……だけど、僕らはどうにかして自分たちに突き付けられた障害を乗り越える方法を見つけることができたんだ」

ラミ・マレックは昨年10月に行ったインタヴューの中で、本作の撮影中にブライアン・シンガーとの間に「芸術面での相違は間違いなく」あったことを認めている。

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