ザ・ストロークスが6月18日木曜日にハイド・パークで開催されたブリティッシュ・サマー・タイム・フェスティバル初日のヘッドライナーとして、5年ぶりのロンドンでの演奏を行った。

帰ってきたニューヨーク出身の5人組は、5枚のスタジオ・アルバムからの楽曲を披露し、セットリストはファンに愛されている楽曲やヒット曲を組み合わせたものになっていたが、新曲は披露されなかった。

2010年にディングウォールスで行われたシークレット・ライヴ以来、彼らがロンドンで演奏するのは5年ぶりとなったが、観客の中には、アークティック・モンキーズやコールドプレイのメンバーらの他、グウィネス・パルトロウ、クィーンのロジャー・テイラー、アレクサ・チャン、ロマン・アブラモヴィッチ、ファーン・コットンなど、著名人の姿も数多く見られた。

観客の大歓声の中、ステージは2001年のデビューアルバム『イズ・ディス・イット』のタイトル曲、“Is This It”で幕を開け、2曲目は同アルバムから“Barely Legal”、そして2013年リリースの最新アルバム『カム・ダウン・マシン』からの1曲“Welcome To Japan”へと続いた。

赤と緑に髪を染めたフロントマンのジュリアン・カサブランカスは、「セクシーな君、お嬢ちゃん、調子はどうだい? おい、すごい景色だよ」と観客に語りかけた。

『イズ・ディス・イット』からのサード・シングルだった“Someday”を演奏する前にジュリアンは、「次の曲はベックがゲストで登場する予定だったんだが、彼は来ていないみたいだね」と冗談を言い、代わりにジャマイカのダンスホール・ミュージシャン、シャバ・ランクスを紹介するフリをした。

ジュリアンはキャメル色のジャケットを羽織り、一方、ギターのアルバート・ハモンド Jr. は真っ赤なシャツ、ドラマーのファブリジオ・モレッティはサングラスをかけ、米ビールブランドの「It’s Miller Time」と書かれたTシャツを着ていた。

“Hard To Explain”の演奏を終え、ジュリアンは観客の歓声に応え、こうコメントした。「まるで90年代のようだ。モッシュ・ピットが見られるなんて!」

その後、セカンド・アルバム『ルーム・オン・ファイア』収録曲“Reptilia”、サード・アルバム『ファースト・インプレッションズ・オブ・アース』収録曲“Heart In A Cage”などを演奏し、本編を『イズ・ディス・イット』収録曲の“New York City Cops”で終えている。

短い休憩を挟み、アンコールでは3曲を演奏、“Take It Or Leave It”で全てのセットリストを終了した。ジュリアンは観客に向けて、次のように言っている。「オレたちのファンク・ミュージックを楽しんでもらえとしたらうれしかったな。誰かファンク・バンドを5つ、今すぐ挙げられるかい?」

そして「本当に楽しかったよ。気をつけてね。でも、気をつけすぎるなよ」と語りかけて、ステージを後にしている。

アルバート・ハモンド・ジュニアはこのハイド・パークのコンサートがバンドにとって「最後のライヴ」になることを匂わせていて、そのうえでこう続けている。「分からないけどね。毎回、最後のように受け止めてるし、大切だし、かけがえがないと思ってるよ」

今回のライヴ後、アルバート・ハモンド・ジュニアはソロ・アルバムのリリースが決定しており、ベーシストのニコライ・フレイチュアも自身の音楽に取り組んでいる。しかし、ジュリアン・カサブランカスは目下のところの最新作である2013年の『カムダウン・マシーン』に続く新作に取り組み始めたことを明かしている。

この日のセットリストは以下の通り。

“Is This It”
“Barely Legal”
“Welcome To Japan”
“You Talk Way Too Much”
“Someday”
“Heart In A Cage”
“Hard To Explain”
“Automatic Stop”
“Vision Of Division”
“Last Nite”
“Reptilia”
“Machu Picchu”
“Under Cover Of Darkness”
“One Way Trigger”
“New York City Cops”

アンコール:
“Juicebox”
“You Only Live Once”
“Take It Or Leave It”

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