ABBAは音楽界の大物、サイモン・フューラーと組んで、2018年に新たな「ライヴ・デジタル・エクスペリエンス」を公開するという。
1982年に解散したABBAだが、これまでにメンバーが再会を果たしたのは1986年、1999年、そして今年の2016年という僅かな機会に留まっている。ファンは永らくフル・ラインナップでの再結成を望んでいるが、昨年メンバーのビョルン・ウルヴァースは改めて、決して再結成しないと語っている。
スパイス・ガールズを手掛けたサイモン・フューラーとユニバーサル・ミュージック、そしてABBAは今回「最新のデジタル技術とヴァーチャル・リアリティ技術を活用した革新的な新事業」を立ち上げるという。
「その目的は唯一無二のエンタテインメント体験を形作ることです。これによって新世代のファンにも、これまで想像もしなかった方法でABBAを観て、聴いて、感じてもらえるでしょう」とプレス・リリースには記されている。
このプロジェクトについて実際にどんなものになるのかについてはほとんど詳細が明らかにされておらず、ホログラムを使ったものになるのではないかと目されている。米『ビルボード』誌はサイモン・フューラーが「ヴァーチャル・リアリティ技術に投資しており、エンタテインメントの分野におけるハイパー・リアリスティックな人物描写を開発している」と報じている。
ABBAのメンバーのプロジェクトへの参加も発表されており、ベニー・アンダーソンは次のように語っている。「僕らは未来の持つ無限の可能性に魅了されており、新しくドラマチックなものを作るのに参加できることを喜んでいます。これは僕らがかつてどんなエッセンスを持っていたかを描くタイム・マシンであり、それは現在の僕らをも描くものなのです」
サイモン・フューラーも次のように述べている。「ABBAのメンバーからここ数ヶ月で出てきたアイディアやクリエイティヴィティは僕をすごい興奮で満たしてくれるものでした。僕らは新しいテクノロジーの世界を模索していきます。つまりはヴァーチャル・リアリティや最前線のAI技術などです。これらは新しいエンタテインメントの形を作り出し、今まで想像もできなかったコンテンツを生むことになるでしょう」
ABBAの4人のメンバーは今年グループの誕生50周年を記念して、ストックホルムのホテルで行われたプライベートなパーティーに出席し、“The Way Old Friends Do”を披露して再結成を果たしている。
ABBAは今年1月に、ストックホルムにABBAをテーマにしたレストランがオープンする際に再結集を果たしている。公衆の場で4人のメンバーが揃うのは8年ぶりのことだったが、この時はパフォーマンスは行っていなかった。
ABBAは1972年に結成され、その2年後、“Waterloo”でユーロヴィジョン・ソング・コンテストにおいて優勝し、国際的な成功を収めている。多くのヒット曲を生み出し、セールスは全世界で3億8000万枚を記録している。
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