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イーグルスは名曲“Hotel California”の手書きの歌詞を巡る裁判が2月21日にニューヨークで開廷して冒頭陳述が行われている。

2022年にグレン・ホロウィッツ、エドワード・コシンスキー、そしてロックの殿堂のキュレイターだったクレイグ・インシアーディの3人は“Hotel California”のほか、“Life In The Fast Lane”といった曲の手書きの歌詞を売却しようとしたことで訴えられている。

イーグルスの結成メンバーであるドン・ヘンリーが書いたこれら手書きの歌詞は全体で100万ドル(約1億5000万円)の価値があると試算されている。これらの歌詞は1970年代に盗まれて、長年にわたってドン・ヘンリーは取り戻そうとしてきたとされている。

この歌詞は稀少本商だったグレン・ホロウィッツのところに2005年に持ち込まれたとのことで、グレン・ホロウィッツ、クレイグ・インシアーディ、貴重品販売業のエドワード・コシンスキーはこれらをオークション・ハウスに持ち込み始め、ドン・ヘンリーに買い戻させようとしたという。

AP通信によれば、3人は共謀罪およびその他の様々な容疑について無罪を主張している。弁護士は「存在しない犯罪性を主張して、高名な専門家の評判を不当に傷つけている」と述べている。

裁判が始まれば、マンハッタン地区検事局はドン・ヘンリーを証人として呼び出すと見られている。検察側は手書きの歌詞が盗難に遭ったことを証明する必要がある。

イーグルスは作家のエド・サンダースが70年代後半にバンドの伝記に取り組み始めた時にこれらの歌詞を扱うことを許可したと言われている。エド・サンダースはそれらが入った書類パッドを2005年に5万ドル(約750万円)で売却したという。

ドン・ヘンリーはエド・サンダースに手書きの歌詞を譲ったりはしていないと主張して、エド・サンダースは裁判では起訴されていない。しかし、訴えられた3人の弁護士はそうではないことを示唆し、ドン・ヘンリーの言い分に疑問を呈している。

「ドン・ヘンリー氏はエド・サンダース氏に自発的に歌詞を提供したと考えています」と弁護士のスコット・エデルマンは先週法廷で語っている。

訴えられている3人は陪審を見送り、代わりに判事のカーティス・ファーバーが評決を下すことになる。

クレイグ・インシアーディはこの裁判を受けて2022年にロックの殿堂の職務が停止されることとなっている。

この時にイーグルスのマネージャーであるアーヴィング・エイゾフは米『ローリング・ストーン』誌に次のように語っている。「今回の行動は極めて個人的なものが盗まれたことを正当性を装って販売されてしまう音楽オークション業界の真実を露呈するものです」

「違法に入手した財産を販売したり、かけがえのない音楽の歴史の断片を完全に盗んで利益を得る権利は誰にもありません。これらの手書きの歌詞はドン・ヘンリーが50年以上のキャリアの中で作り上げてきた重要な資産の一部です」

イーグルスは今年5月からマンチェスターのコープ・ライヴで5公演を行うことが決定している。

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